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2014 Fiscal Year Research-status Report

サンゴに共生する褐虫藻類オルガネラゲノムの環境変化に伴う機能調節機構の解明

Research Project

Project/Area Number 25440182
Research InstitutionOkinawa Institute of Science and Technology Graduate University

Principal Investigator

將口 栄一  沖縄科学技術大学院大学, その他の研究科, 研究員 (90378563)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsオルガネラゲノム / RNA編集 / 環境応答 / Symbiodinium / サンゴ / ミニサークル / 発現調節
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、まず褐虫藻Symbiodinium minutum(クレードB1)のオルガネラゲノムにコードされた17個の遺伝子のRNA編集メカニズムが、温度及び紫外線照射ストレスなどによりどのように応答するのかを調べる。S. minutumのプラスチドゲノムの配列を連携研究者らと決定し、報告した(Mungpakdee et al. 2014)。その際にトランスクリプトームの解析も行い、通常の培養条件下でRNA編集を受けている471のサイトを同定し、報告した。またミトコンドリアゲノムの配列決定とそのトランスクリプトのRNA編集サイトに関する論文をまとめ、投稿した(Shoguchi et al., リバイス中)。
以前は1種類と考えられていた褐虫藻は、現在では大きくAからIの9つのグループに分けられるほど多様であることが分かっている。クレードB1のオルガネラゲノムに加えて、クレードAやCのオルガネラゲノムの配列決定とそのRNA編集サイトの決定に必要なデータを次世代シーケンサーから得た。野外のサンゴAcropora digitiferaに共生している褐虫藻のオルガネラゲノムの多型パターンの解析に必要なデータを、共同研究者の協力により得た。さらにサンゴ幼生の存在下やサンゴ細胞内に共生した環境下においてオルガネラゲノム由来のトランスクリプトームのRNA編集に変化が起きていないのかを解析するためのデータを得た。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

環境の変化に対して、オルガネラゲノムやそのトランスクリプトームの発現にどのような変動がみられるのかを解析していく上で必要なゲノム情報基盤は整った。環境ストレス下においてRNA編集にどのような変化がおこるのかを解析中である。また長期培養下において、オルガネラゲノムやトランスプトに変化が起きているのかどうかをHiseqより得られたデータをもとに解析している。野外のサンゴAcropora digitiferaに共生している褐虫藻のオルガネラゲノムの多型のパターンの解析に関しては、他の研究者にも協力をおねがいすることを検討する。現在、サンゴ幼生と同時に培養することによりRNA編集が変化するのかどうかも解析しており、計画していた以上のデータが得られている状況である。

Strategy for Future Research Activity

計画していた以上のデータが得られているので、今後はその解析を進めていくことが重要になってくる。解析結果をもとに、今年度中に論文を作成し、報告することを目指す。
野外のサンゴAcropora digitiferaに共生している褐虫藻のオルガネラゲノムの多型のパターンの解析に関しては、共同研究者に協力をおねがいしつつ、解析をすすめていく。紫外線ストレス実験に関しては、クレードA、B、Cの各々で紫外線吸収物質の合成能が異なっていることを考慮し、Mass spectrometryによるマイコスポリン様アミノ酸産物量の変化をオルガネラのRNA発現変動とも比較していきたいと考えている。他の研究グループにより、同様のストレス実験下でどのような遺伝子の発現が変化するのかという報告がなされてきているので、その論文の結果とも比較しつつ、本研究における解析結果を理解し、論文として報告することをめざす。

  • Research Products

    (2 results)

All 2015 2014

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Massive gene transfer and extensive RNA editing of a symbiotic dinoflagellate plastid genome2014

    • Author(s)
      Mungpakdee, S., Shinzato, C., Takeuchi, T., Kawashima, T., Koyanagi, R., Hisata, K., Tanaka, M., Goto, H., Fujie, M., Lin, S., Satoh, N., Shoguchi, E.
    • Journal Title

      Genome Biol. Evol.

      Volume: 6 Pages: 1408-1422

    • DOI

      10.1093/gbe/evu109

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 褐虫藻Symbiodinium minutumのミトコンドリアゲノムの解読2015

    • Author(s)
      將口栄一,新里宙也,久田香奈子,佐藤矩行
    • Organizer
      日本藻類学会
    • Place of Presentation
      九州大学箱崎キャンパス
    • Year and Date
      2015-03-20 – 2015-03-22

URL: 

Published: 2016-05-27  

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