2015 Fiscal Year Annual Research Report
24時間日長で花芽分化するイチゴ系統の収量特性の解明とそれに関与する遺伝子の同定
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25450045
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
柳 智博 香川大学, 農学部, 教授 (70221645)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯部 祥子 公益財団法人かずさDNA研究所, その他部局等, その他 (20343973)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イチゴ / 花芽分化 / 日長 / 露地栽培 / DNA分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は6月と7月に24時間日長処理したイチゴ系統T-18-2の露地と人工光栽培での生育と収量を検討した. 露地栽培では6月と7月に25日間, 20℃で24時間日長処理を行い,その後露地栽培した.6月処理株は7月下旬に開花し8月中旬に収穫開始となった.平均果実重量は10gだった.7月処理株は8月中旬に開花し9月中旬に収穫開始となった. 平均果実重量は12gと8月収穫に比べて大きかった.処理株とも乱形果が多かった. 人工光栽培では,6月と7月に25日間20℃で24時間日長処理を行い,その後20℃の蛍光灯下(100μmol/m2/s16時間,20時間,24時間)で栽培した. 6月処理株は7月下旬に開花し8月下旬に収穫開始となった.平均果実重は15gだった.日長の差異は小さかった. 7月処理株は8月下旬に開花し,9月下旬に収穫開始となった. 平均果実重量は15gだった. なお乱形果が多かった.一方,T-18-2の自殖96系統と‘アスカルビ’×T-18-2の交雑96系統の24時間日長処理の花芽誘導状況を調査し,DNA分析を行った.その結果,花芽分化した系統の多くはSSRマーカーのFATS0015で196bpと199bpにバンドを有していた.特に196bpをホモに持つ系統は,100%花芽分化した系統であった.このため,196bpをホモに持つ系統を交配親に用いると 24時間日長条件下で花芽誘導できる系統を高効率で選抜できると考えられた.3年間の研究で,T-18-2は6月の24時間日長処理で100%花芽分化し,8月末から収穫できることが明らかになった.今後,栽培品種と交雑を行い果実品質の向上させる必要があると考えられた.また,FATS0015の遺伝子解析により,効率的に24時間日長条件下で花芽分化する系統が選抜できることが明らかになった.
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Research Products
(2 results)