2013 Fiscal Year Research-status Report
シトクロムP450新規発現法による殺虫剤解毒代謝反応の解明
Project/Area Number |
25450076
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
駒形 修 国立感染症研究所, その他部局等, 研究員 (20435712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨田 隆史 国立感染症研究所, その他部局等, その他 (20180169)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 殺虫剤抵抗性 |
Research Abstract |
ネッタイイエカ(Culex pipiens quinquefasciatus)JPal-per系統の幼虫はピレスロイド系殺虫剤に対して強力な抵抗性系統である。実験室内における淘汰を経て,ピレスロイド系殺虫剤ペルメトリンに対して2500倍の抵抗性(室内感受性系統比)を示している。殺虫剤の抵抗性をもたらす原因はいくつか考えられるが、その中で主要なものは殺虫剤の作用点の変異と解毒代謝である。これまでの成果から解毒代謝に関与する酵素はシトクロムP450であり、このJPal-per系統において複数のP450分子種の関与が示唆されている。P450遺伝子は個体あたり約100種類存在するといわれているが、その中から発現する対象をCyp9m10の他、Cyp4H34、Cyp6Z10の三つとした。発現用バキュロウイルス作成の最初の段階として、これらの遺伝子を配列をJPal-per系統の幼虫から抽出したRNAを逆転写してcDNAを合成した後、PCRを行い大腸菌プラスミドに導入することによりクローニングを試みた。しかし、TOPOイソメラーゼを利用したTAクローニング法では形質転換効率が低いもしくはプラスミドへの導入方向が逆にしか入らない等のため形質転換体が効率良く作成できなかった。そこで、TypeIIs制限酵素を利用するFASTR(fully automated single-tube recombination)およびGibson assembly法を用いて導入の効率化を図った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画の通りに研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画の通りに進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は概ね予定通りに執行された。年度末の精算時に必要となる銀行振り込み手数料等の支払いのため残した。 物品費(消耗品)を購入する。主に細胞培養のための培地を購入予定である。
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