2014 Fiscal Year Research-status Report
イネ初期胚発生および種子成熟過程における亜鉛の機能と制御機構の解明
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25450080
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
高橋 美智子 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (90345182)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イネ / 亜鉛 / 卵細胞 / 胚発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
亜鉛は生物にとって必須元素であり、亜鉛の欠乏により花粉形成の異常、不稔、収量低下が起こる。また、亜鉛が過剰に存在しても生育阻害が起き、不稔、収量低下が起こる。亜鉛元素の重要性にも関わらず、高等植物の胚発生過程における亜鉛元素の機能および制御機構の詳細の多くは未だ解明されていない。本研究ではイネの初期胚発生における亜鉛元素の機能とその制御機構を明らかにすることを目的とする。イネin vitro胚発生系を用いて、亜鉛欠乏の初期胚発生への影響、初期胚への亜鉛元素の供給形態とその元素動態、亜鉛関連遺伝子が初期胚発生および種子成熟過程にどのように関連するか明らかにする。受精前後のイネ卵細胞のマイクロアレイ解析により受精後に遺伝子発現が13倍増加するトランスポーターが見いだされた。そのトランスポーターのTos変異体は単為結果の表現型を示した。子房のIAA濃度を測定したところTos変異体では野生型のイネよりもIAA濃度が低いことがわかった。また植物体の金属濃度を測定したところTos変異体の子房の亜鉛濃度が野生型イネより有意に高いことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
イネの成長およびサンプル収集技術の習得に時間を要するため、当初の予定よりやや進行が遅い。研究代表者の体調不良により、研究に十分な時間がかけられなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
消耗品に適用する予定の研究費を26年度に繰り越した。当初の予定より、26年度にかかる消耗品の予算が多いことが予想されたため、25年度の繰り越し額を26年度に加える
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Causes of Carryover |
当初の予定より、27年度にかかる消耗品の予算が多いことが予想されたため、26年度の繰り越し額を27年度に加える。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究を加速させるため、キットの多用や実験補助に研究費を用いる。また成果発表にも研究費を用いる。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] Analysis of functions of AtbZIP19 in rice plant2014
Author(s)
Aiko Watanabe, Hirokuni Ikezawa, Tetsuya Shimoyama, Vanessa Stein, Mark GM Aarts, Michiko Takahashi
Organizer
the 17th International Symposium on Iron Nutrition and Interactions in Plants (ISINIP)
Place of Presentation
ドイツ(Gatersleben/Quedlinburg)
Year and Date
2014-07-07