2014 Fiscal Year Research-status Report
銅含有アミンオキシダーゼから各種アミンオキシダーゼの創成
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25450129
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
澤 嘉弘 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (70127489)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | モノアミンオキシダーゼ / L-アスパラギン酸オキシダーゼ / DyP型ペルオキシダーゼ / in silico 分子設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、A. globiformis由来の2種のアミンオキシダーゼ(AO, HAO)について、三次元構造の比較解析から基質特異性の違いを反映するアミノ酸残基を同定し、基質特異性改変用の分子設計を行った。 AOはフェネチルアミン(PEA)やチラミン(TYR)などの芳香族アミンに高い反応性を示すのに対し、HAOはヒスタミン(HIS) に最も高い反応性を示す。両酵素とも炭素数6, 7の直鎖アルキルアミンを良好な基質とするが、HAOの方が直鎖アルキルアミンに対する活性が低く、芳香族アミンに高い反応性を示す。AOとHAOの三次元構造の比較解析を行ったところ、きわめて類似した基質結合ポケットを持ち、1残基(AO:L358, HAO:E378)だけが両者で異なっていた。 In silico分子設計で、L358変異体を9種、E378変異体10種作製し、触媒特性の詳細な解析を行った。HAO型改変体AO L358Eでは、TYR, HISに対してWTよりも高い基質親和性および触媒効率を示した。AO型改変体HAO E378Lでは、TYRに対する活性が最も高くなり、直鎖アルキルアミンに対する活性も上昇し、AOに類似した傾向を示した。また、AO L358Kは、TYR / PER触媒効率7.42と極めて高い触媒効率比を示し、チラミンオキシダーゼ(TOD)という名称が相応しい酵素であった。L358Kは、TYRのバイオセンサー素子として使われている市販TODより、触媒特性や安定性に優れており、きわめて有望である。 その他、P. horikoshii由来のL-アスパラギン酸オキシダーゼ(LAO)の基質改変の分子設計やアントラキノン系色素を効率よく脱色するAnabaena 由来ペルオキシダーゼ(AnaPX)の色素結合部位内に存在するといわれている表面触媒部位残基がY307であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
In silico 分子設計に基づき、上記、L358変異体を9種、E378変異体10種作製し、L358Eでは、ほぼ予想通りの特性を示したが、他の変異酵素では、かなり予想と異なる結果となるものが多かった。しかしながら、TODとして有用なL358Kを見出すことができたので、TYRバイオセンサーとしての利用に目途をつけることができた。これまでの成果は、2014年度ビタミン学会第66回大会(1件)、The Fourth International Conference on Cofactors(1件)、日本農芸化学会2014年度中四国支部大会(1件)、第438回ビタミンB研究協議会(1件)、日本農芸化学会2015年度大会(3件)で公表している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、上記のTODとして有望なL358Kを詳細に解析し、2015年度前半期までの特許出願を目指す。また、L358Kをより有用なTODとするためにMOE Disulfide分子設計により、さらなる安定化向上を試みる。また、他のセンサーとして有望なAO, HAO変異体の探索も継続する。さらに、L-アスパラギン酸バイオセンサーとして有用な安定化LAOを獲得するために超高温型P. horikoshii LAOをIn silico分子設計や進化分子工学により、常温型酵素への変換を試みる。
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Research Products
(7 results)