2013 Fiscal Year Research-status Report
セスクアテルペン生合成酵素を基軸とする新規テルペノイド類創出系路の開拓
Project/Area Number |
25450149
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 努 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80334655)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | テルペノイド / イソプレノイド / 生合成 |
Research Abstract |
1)TCの多機能性解析を行った結果、スクアレンを基質とした時の2環性生成物が、さらにTCに取り込まれて4環性と5環性トリテルペンを生産することが明らかになった。オノセロイド(スクアレンの両末端環化によって生合成されるトリテルペン)合成酵素の初めての発見となった。オノセロイドは動物・植物から見出されていたが、バクテリアからの初めての発見でもあった(1つは新規天然物)。本研究によって対称および非対称構造のオノセロイドが片側末端を環化した中間体を経て1つの酵素によって生合成されることが証明された。さらに、新しい機能を利用して、龍涎香(マッコウクジラの結石由来の高級香料)の主成分アンブレインを変異型スクアレンーホペン環化酵素とTCによってスクアレンから酵素合成することに成功した。アンブレインの化学合成は数例報告されているが、多段階を要し収率が悪い。本手法は、安価に入手可能なスクアレンから2つの酵素のみによて合成できる簡便な方法である。 2)TSの酵素的諸性質の解析を進めた。 3)TSホモログのゲノムマイニングを進めた。 4)TSの部位特異的変異を行い、非天然型テルペンが生産するか実験を行った。 5)Cyc1の発掘を目指し、マイコバクテリアのセルフリー系によるCyc1活性検定法を確立した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
TCの多機能性解析が成功し、さらに希少天然物アンブレインの酵素合成にも成功した。本成果は化学分野で権威あるJ. Am. Chem. Soc.にて発表したため。また、他の研究は途中段階であるものの、順調に進展しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
Cyc1の発掘を達成するため、学生2名を担当させ、精力的に進める。 TSの酵素的諸性質の解析、TSホモログのゲノムマイニング、TSの部位特異的変異による非天然型テルペンの創出については、今年度同様に進める。
|
Research Products
(14 results)