2015 Fiscal Year Research-status Report
ナキウサギのメタ個体群構造とその存続性に関与する環境要因の解明
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25450226
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
大西 尚樹 国立研究開発法人 森林総合研究所, 企画部, 主任研究員 (00353615)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ナキウサギ / 個体群 / 景観 |
Outline of Annual Research Achievements |
10月に固定調査地において生息調査を行った。15箇所ある生息可能地域の全てにおいて、糞や貯食が見つかったり、目視によって生息が確認された。生息が確認された地域は、2012年、2013年、2014年はそれぞれ10地域、5地域、8地域だったことから、2013年に生息数が減少したものの、2年かけて生息数が回復したと考えられる。両面セロファンテープを用いたヘアートラップを2地域8カ所設置したところ、3カ所でナキウサギのものと思われる体毛が付着していた。これらの体毛からDNAを抽出し、ナキウサギ用にデザインされたプライマーを用いてPCR反応をしたところ増幅が見られた。このことから、採取された体毛はナキウサギの物であり、捕獲を伴わなわずにDNAサンプルを採取できることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はナキウサギの捕獲-再捕獲法を用いた野外調査を基本計画としていたが、予定通りにナキウサギの捕獲ができず、遺伝子サンプルの収集に再検討を強いられているため
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に設定した固定調査地における生息調査は継続的に行う。捕獲による遺伝子サンプルの収集の代替法として、ヘアートラップによる体毛の収集の検討を行う。
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Causes of Carryover |
遺伝子解析用のサンプルが計画通りに収集出来なかったことにより、遺伝子解析の消耗品も計画より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ヘアートラップを用いて遺伝子解析用サンプルを収集し、解析を進める。
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