2016 Fiscal Year Research-status Report
ゲノム解析と培養試験による海洋のメタン酸化微生物群の共生機構の解明
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25450265
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
竹内 美緒 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地圏資源環境研究部門, 主任研究員 (20357403)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | メタン酸化細菌 / メタノール資化細菌 / 共生 / 海底堆積物 / ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題では、分離培養が困難な微生物の一つである海洋のメタン酸化細菌ならびに関連微生物に注目し、海底堆積物由来のメタン酸化細菌を含む3種類の微生物混合株について、培養やゲノム解析を実施し、それらの共生関係を解明することを目的としている。これまでに培養からのアプローチでは、各微生物の分離培養に成功し、それぞれメタノール資化細菌のMehtyloceanibater caenitepidi gen. nov., メタン酸化細菌のMethylocaldum marinum sp. nov., 従属栄養細菌のTepidicauis marinus gen. nov. sp. nov. として新属新種あるいは新種として発表した(Takeuchi et al., 2014a, b, 2015)。ゲノム解析からのアプローチでは、PacBio等により各微生物について、ドラフトゲノムあるいは完全ゲノムが得られた。3者の中で、メタン酸化細菌とメタノール資化細菌との関係が重要と考えられたため、これらについて、28年度はトランスクリプトーム解析を実施し、発現遺伝子比較を行う計画であった。メタン酸化細菌とメタノール資化細菌を培養し、培養株からRNAを抽出し、得られたcDNAについてHiSeq 2500で解析を行った。各サンプルについて22-30 million リードの配列が得られた。28年度は出向業務が多忙のため十分な解析ができなかったことから、次年度の解析を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
28年度は、所内の管理部門に出向をし、兼務で研究も行ったが、出向業務が多忙だったため、十分な時間がとれず、予定通り解析が終了しなかった。そのため、期間延長を申請し、29年度の実施を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、得られたデータの解析や追加実験について、これまでの研究協力者と引き続き共同で課題を推進していく予定である。
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Causes of Carryover |
28年度は、所内管理部門に出向し、兼務として研究を続ける予定であったが、出向先業務が多忙であったことから、十分な時間がとれず、予定通りの研究実施が困難であった。そのため、研究期間を延長し、28年度予定していた研究計画を29年度に実施するため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
28年度に予定していた研究計画は、出向先業務が多忙であったことから、十分に実施できなかった。そのため、予定していた計画を29年度に実施することとする。
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