2013 Fiscal Year Research-status Report
農業生産インフラの老朽化が地域農業・経済に及ぼす影響と最適整備方策
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25450339
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Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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| Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
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Principal Investigator |
國光 洋二 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所農村基盤研究領域, 上席研究員 (30360390)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 社会資本ストック / 恒久棚卸法 / 応用一般均衡モデル / 社会勘定行列（SAM） |
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| Research Abstract |
①データベースの構築
地域別農業生産基盤資本ストックの予測モデルの作成に必要となるデータを統計データをもとにデータベース化した。農業生産関係のデータについては、生産費調査及び農業センサス（農林水産省）等の統計資料をもとにデータベースを作成した。長期の工種別農業生産基盤投資額のデータについては、行政投資実績（総務省）、シンフォニカ地域データ（統計情報研究開発センター）、農業基盤情報基礎調査（農林水産省）等の統計資料をもとに、データベースを作成した。
また、地域CGEモデルの作成におけるパラメータのカリブレーションで必要となる社会勘定行列（SAM）については、日本の地域間産業連関表（経済産業省）及び都道府県産業連関表（各都道府県）をもとに推計し、モデル作成で用いるソフトウェアであるGAMSのデータ形式に変換してデータベース化した。
②地域別農業生産基盤資本ストックの予測モデルの構築
國光（農工論集2012）のモデルをベースに、長期の投資データから資本ストックを推計する恒久棚卸法（PI法）を適用して、基幹水利施設（末端受益面積が100ha以上の支配面積をもつかんがい排水施設、農地防災施設等）、農地整備施設（圃場整備施設等の小規模水利施設及び整備済みの圃場施設）、農道施設、農村生活基盤施設（農業集落排水施設、農村整備事業で整備した農村公園等）に区分して資本ストック水準を定量化した。基幹水利施設と農地整備施設の資本ストックの定量化に当たっては、アセットマネジメントによる農業生産基盤の長寿命化や不測の事故による施設崩壊リスクを考慮できるよう工夫した。作成した資本ストック額をもとに、施設の整備状況に関する地域特性を解明した。この結果をもとに、論文としてとりまとめた。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データベースの構築に関しては、当初の計画通り、統計資料等の収集及び磁気データ化を行い、必要なデータのデータベース化を行った。また、地域別農業生産基盤資本ストックの予測モデルの構築については、データベースを元に、当初の計画通りモデルを作成し、地域特性解明を達成した。したがって、当初の研究計画をほぼ100%達成しており、概ね順調に進展していると判断できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
①農業生産基盤資本ストックの地域別直接効果（生産力効果）の評価
農業生産における全要素生産性の値を推定し、パネルデータ分析を行って、全要素生産性に与える農業生産基盤資本ストックの効果を、研究開発投資や気象要因のような他の影響要因を考慮して実証し、これら要因の影響度に関する地域特性を明らかにする。分析に当たっては、地域相互のインターラクションを考慮するため空間計量経済分析の手法を適用する。
②地域動学CGEモデルの構築
Kunimitsu(NIRE,2012)のモデルをベースに、農業生産基盤資本ストックと研究開発投資を内生化し、予期しない施設崩壊リスクを考慮した地域動学CGEモデルのプロトタイプを構築する。モデルは、労働、資本、農地等の資源制約や、財政収支が投資貯蓄バランスを通じて生産に影響するような財政面の制約を満たす構造とする。
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| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
旅費の支出や物品購入において、金額に端数が生じた。
次年度、旅費及び物品購入の予算と合わせて使用する予定。
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