2014 Fiscal Year Research-status Report
薬用・香料植物等の特産農産物生産振興による地域競争力政策の研究:日仏比較研究から
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25450352
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Research Institution | Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries |
Principal Investigator |
須田 文明 農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (70356327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 一寿 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, その他部局等, 研究員 (70370616)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 機能性農産物 / フランス |
Outline of Annual Research Achievements |
フランスでは、2013年9月12日に共和国大統領により、高い付加価値と強い成長力を持ったイノベーティブな産品とサービスからなる競争力のある産業を育成するべく、34の産業発展プランを制定した。この枠組みの中で、2015年2月20日に、「確かで、清潔で持続的な食品のためのイノベーティブな産品:機能性食品」のプロジェクト公募が発せられた。フランスでの健康食品の市場規模は2012年に39万ユーロであり、それ以降年2.5%の成長が見られている。このプロジェクトの予算規模は2,000万ユーロであり、最低150万ユーロのプロジェクト規模を必要とし、300万ユーロ以上の規模のプロジェクトが優先される。このプロジェクトのテーマは、特別な食事に適した産品(老齢者、スポーツ、アレルギー対策など)、人間の食料及び家畜飼料について、栄養的改善を可能とする新奇な成分(プロバイオ、発酵食品など)、世界の需要に応えるようなタンパク質を多く含んだ食品および家畜飼料の開発、の三つである。このプロジェクトの締め切りは2015年6月9日正午であり、どの様なプロジェクトが採択されるか、注視しているところである。 このように、フランスでも本格的に機能性食品の研究開発に乗り出しており、我々の研究プロジェクトに先見の明があったことが立証された。なお国内の機能性農産物に関する研究としては、沖縄県のシークワーサーなどの機能性農産物の生産販売状況の調査を行い、東京農業大学生物産業学部オホーツクキャンパスにおける香料植物の研究及び香料産品における教育について現地調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
機能性農産物の研究開発について書かれたフランスでの文献が極めて少なく、香水やサフランなどの具体例を収集し、分析するのに時間がかかった。
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Strategy for Future Research Activity |
フランスにおける2015年6月9日を締め切りとした機能性食品研究開発のプロジェクト公募の採択状況、プロジェクトの内容などを精査し、特徴的なプロジェクトについて、現地調査を行う。併せて、国内調査を続行し、引き続き沖縄県のシークワーサー等の機能性農産物の生産販売状況の調査、東京農業大学生物産業学部オホーツクキャンパスで行われている香料作物の生産振興および香料産業における研究と教育の実態について現地調査を実施する。
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Causes of Carryover |
父の死去(4月25日)に伴う法事や、本人自身の体調不良により、フランスでの現地調査を行うことができなかったことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は、フランスでの現地調査を行うとともに、国内出張、学会報告も精力的に行う。
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Research Products
(5 results)