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2013 Fiscal Year Research-status Report

根菜類根部の肥大生長計測技術を利用した根菜類の生育モデル開発

Research Project

Project/Area Number 25450380
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

柴田 洋一  北海道大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00355596)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords植物成長計測 / 根 / 糖量 / 光合成収率 / 植被率 / 葉緑素濃度
Research Abstract

本研究の目的は,これまで未解明であった根菜類の根部の生育とこれに対応する地上部の生育および環境要因との関係性を解明し,根菜類の生育モデルを開発することである。
今年度は,テンサイの地上部および地中部の生長を非破壊的,且つ継続的に計測する生長情報同時計測システムを構築した。地上部情報として植被率,葉緑素濃度(SPAD値)および光合成収率を計測し,地中部情報として根部の肥大成長計測装置を試作し,根部の最大直径部を計測した。本システムを用いて,屋外圃場で栽培されるテンサイ(品種:リッカ)の生長を1週間おきに約6か月間追跡調査した。ただし,糖度は,別個体を抜き取り調査した。供試個体数は地上部計測を2畦×4個体の計8個体とし,根部の肥大生長計測はそのうちの1個とした。肥大生長計測を含め周辺の個体についても生育を計測し,供試個体の生長が特異でないことを確認した。
調査の結果,植被率は7月下旬には飽和するが,その後も根部の肥大は続き,根部の肥大とともに糖量は増加するが,10月下旬の生育終期に根部の肥大が停止した後も糖量は増加し続けるなど,地上部と地中部の生育に関する新たな知見が得られた。さらに,根部の肥大生長量と糖度から推定した糖量は,植被率,葉緑素濃度および光合成収率から推定した光合成量に比例して増加することが示された。生育終期にはこの比例関係は乱れた。このことから,植被率,葉緑素濃度および光合成収率の3つの地上部情報を計測することにより,地中部情報である糖収量の推定と収穫時期判定が可能であることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

計画に則り,「生長情報同時計測システムの構築」を行い,問題なく目的の計測が可能であることを実証した。
今一つの計画である「根部の肥大生長と地上部の生育ステージとの関係解明」についてもテンサイを対象に行い,根部における糖蓄積は地上部の光合成量と相関が高いことを明らかにした。また,植被率の飽和時期と根部の肥大が盛んになる時期にはずれがあるなど,地上部と地中部の生育ステージの関係性について若干の知見が得れた。
以上,概ね計画通りである。

Strategy for Future Research Activity

研究計画を変更せず継続する。
「1)根部の肥大生長と地上部の生育ステージとの関係解明」について,供試品目にバレイショを加える。
「2)根部の肥大生長と地上部の生長および生育環境との関係解明」について,気温,地温,降雨量,日射量等の気象要因をパラメータとし,関係性を解明する。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

物品費の機種変更のため次年度使用額が生じた。
25年度当初購入を計画していた光合成量計測装置(2400千円)について,測定原理の全く異なる新機種(オプトサイエンス社 EARS PPM-300)が発売された。本機種は高機能,コンパクト,低価格(990千円)であり,精度的にも本研究の条件を満たすことから購入した。また,消耗品等で購入計画を上回った。合計1,254,053円が次年度使用額となった。
25年度の試験結果から,地上部情報の光合成収率から地中部の糖量及び収穫適期を推定できる見通しが得られた。26年度は,前年度試作した生育情報同時計測システムを増設し,データの拡充を図る。また。蒸散量測定装置を購入し,推定精度のさらなる向上を図る。翌年分(26年度請求分)は計画通り使用し,次年度使用分は生育情報同時計測システムを増設と蒸散量測定装置の購入にあてる。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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