2013 Fiscal Year Research-status Report
低コスト画像リモートセンシング無人航空機のための軽量ミラージンバル装置の開発
Project/Area Number |
25450381
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
佐藤 淳 岩手大学, 工学部, 准教授 (60324969)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 無人航空機システム / 画像リモートセンシング / 農業ロボティクス / 精密農業 |
Research Abstract |
作物の栄養診断,病害発生評価,土地利用状況の評価などにおけるリモートセンシング技術の有効性が近年注目されており,一般農家が利用可能な低コストで即時的に画像センシング情報を得る新たな手段として,無人航空機(UAV)の応用が試みられている.UAVは小型で風の影響により姿勢が変化しやすいため観測用カメラをジンバル機構で支持することが多いが,カメラを姿勢変化に追従させ高速に動かす機構は通常複雑で重量も大きいため,小型軽量で低コストというUAVの利点を相殺する.そこで本研究では,カメラ本体は機体に固定し,ミラー光学系だけを支持する小型軽量なジンバルシステムを新たに開発する.ミラー系は軽量のため広帯域での撮影方向制御が可能となり,機体の姿勢変化だけでなく構造振動の影響(画像のブレ)を除去するためにも有効であることが期待される. 平成25年度にはミラージンバル装置の設計および開発【第1段階】として,機構の実現性確認のための試作ジンバル装置を開発した.ミラー支持機構についてはシリアルリンク及びパラレルリンク機構を持つ数種類の支持機構モデルを3D CADにより試作し,重量およびミラー動作範囲を機構解析機能により調査した結果,パラレルリンク機構を用いた試作機を作成することにした.またアクチュエータは軽量化のためRCサーボモータを用いた. リンク機構の完成後,mbedマイコンおよびPCを用いてジンバル制御用ハードウェアシステムを開発した.また開発した機構の自由度解析を行い,飛行中の機体運動に追従したミラー姿勢変化を発生するために十分な自由度を有することを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ミラー支持機構の決定については計画通り数種の機構を3D CADモデルとして試作し,無人機に搭載する際の重量,サイズ等の制約を満たし十分な動作範囲を持つ機構の決定を完了した.またアクチュエータについても重量を調査し,RCサーボモータの使用を決定した. フィードバック制御系については制御則実装用のハードウェアシステムの作成を完了した.
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Strategy for Future Research Activity |
平成15年度中に地上実験用試作ミラージンバル装置および制御用ハードウェアの作成が完了したため,平成26年度以降はミラーの姿勢制御則開発のために必要な機構解析及び運動解析を行い,試作制御則を実装して地上における動作試験を行う.また制御則のチューニングを行う. シンバル装置搭載用の無人機についても平成26年度より開発を開始する.既存のGAV-3実験機をベース機体とし,新たな胴体部分の設計及び作成を行う.
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