2013 Fiscal Year Research-status Report
ワイヤレスマーカを利用した農作業ロボット障害物判別精度向上技術の開発
Project/Area Number |
25450389
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
菊池 豊 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター作業技術研究領域, 主任研究員 (90391507)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロボット / 安全性 / センシング |
Research Abstract |
ワイヤレスマーカとして圃場での使用を考慮し電源不要なパッシブタイプ(ISO/IEC 15693,ISO/IEC18000-3に準拠)のICタグ(RFID)を8種類試作した。外形は全てカード形であった。これらの内分けは,金属非対応(以下,M)と対応(以下,N)の2種類,外形寸法13×30×0.5㎜(以下,a),10×100×0.5㎜(以下,b),43×54×0.5㎜(以下,c),70×90×0.5㎜(以下,d)の4種類であった。さらに,リーダーライター用アンテナを3種類試作した。外形は全て矩形のパネル形であった。ロボットに積載することを想定して外形寸法を325×255×13㎜(以下,L),200×50×10㎜(以下,M),60×65×10mm(以下,s)の3種類とした。試作アンテナをリーダーライター(周波数13.56MHz(HF帯),出力1W)に接続して試作システムとした。 試作システムを使用してRFIDの検出範囲を測定した。この時,RFIDはアンテナと平行な向きとした。座標軸は,アンテナ中心を原点(0),アンテナに垂直な方向をX軸,アンテナの長辺方向をY軸,短辺方向をZ軸とした。 RFIDの検出範囲は,凡そ釣り鐘形となり,X軸方向の検出距離はアンテナの中心付近が最大であった。さらに,今回はアンテナがLと,RFIDがNd(外形70×90×0.5㎜,金属非対応)の組合わせでX軸方向の検出距離410mmと最大であった。金属非対応・対応の比較では,非対応の方が2倍近かった。また,動作が「未検出→検出」と「検出→未検出」とでは,「検出→未検出」の方が,2~10mm長かった。一方で,X方向の最大検出距離は,アンテナLでは,RFID a<b<c<dとなったが,アンテナM,Sでは,逆転することがあった。これは,アンテナの磁束分布とRFIDのコイルとのマッチングによるものと推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
パッシブタイプRFIDによるワイヤレスマーカ方式のシステムの試作,評価に時間を要したため,他方式のシステムの試作ができなかった。これらより当初の計画よりやや遅れているとみとめられる。
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Strategy for Future Research Activity |
パッシブタイプRFIDによるワイヤレスマーカ方式について,測量杭等にRFIDを貼付したり,RFIDとアンテナの間にワラ等の遮蔽物を設置したりして,それらによる影響を調査する。他方式のセンサシステムも試作して検出範囲等を評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度使用額216,537円は,パッシブタイプRFIDによるワイヤレスマーカ方式のシステムの試作,評価に時間を要し,他方式のセンサシステムの試作ができなかったために発生した残額である。 次年度使用額は,パッシブタイプRFIDによるワイヤレスマーカ方式以外のセンサシステムの試作費用として使用し,次年度に請求する研究費と合わせて,研究計画遂行のために使用する。
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Research Products
(11 results)