2015 Fiscal Year Annual Research Report
ワイヤレスマーカを利用した農作業ロボット障害物判別精度向上技術の開発
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25450389
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
菊池 豊 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業技術革新工学研究センター労働・環境工学研究領域, ユニット長 (90391507)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ロボット / 安全性 / センシング |
Outline of Annual Research Achievements |
パッシブタイプRFIDによるワイヤレスマーカについて,試作したRFIDシステム(アンテナサイズ左右325×上下255×前後14㎜,型式A)を使用してRFID(ISO/IEC18000-3に準拠,縦70×横90×厚さ0.5㎜,金属非対応,型式Nd)の検出範囲を測定した。試験条件は,測量杭(コンクリート製,鉄筋無し,サイズ左右100×前後100×上下600mm)へ貼付の有無及び,RFIDとアンテナの間に遮蔽物として稲束の列(品種ヒノヒカリ,サイズ前後70×左右幅700×上下約1000mm)設置有無の合計4条件とした。アンテナとRFIDとの向きは互いに平行とした。なお,装置周囲にある金属の影響を受けないようにアンテナから周囲1m程度金属を遠ざけて行った。その結果,稲束有無による検出距離の差は10mm程度と遮蔽物の影響はほとんど無かった。一方,測量杭へ貼付したことで検出距離は半分程度になった。アクティブタイプRFIDによるワイヤレスマーカについて,微弱無線式システム(コスモテクニカ製,周波315MHz,アンテナサイズ前後115×左右155×上下80㎜)の検出範囲を測定した。その結果,前後方向の検出距離は,8.6m(ダイヤル0)~60.0m(8)で,ダイヤル値の2乗に比例する傾向があった。 さらに,両方式のシステム本体を乗用トラクタに搭載し,RFIDを樹脂製支柱へ貼付した。そして,圃場内で稲が繁茂している場所と繁茂していない場所へ支柱を設置し,RFIDの検出距離を測定した。その結果,検出距離はパッシブ式で稲内0.27m,稲外0.27m,アクティブ式で稲内1.33m,稲外1.12mであった。 これらより,貼付物によって影響があるものの,稲による遮蔽の影響が少ないことが分かった。これまで難しかった作物や雑草中の障害物や人の判別の精度を向上させる技術の一つとして有望なことが見いだされた。
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Research Products
(9 results)
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[Presentation] 車両系農作業ロボット安全性検討2015
Author(s)
菊池豊,玉城勝彦,長坂善禎,齋藤正博,元林浩太,栗田寛樹,中坊嘉宏
Organizer
農業環境工学関連5学会2015合同大会
Place of Presentation
岩手大学(岩手県・盛岡市)
Year and Date
2015-09-14 – 2015-09-18
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