2015 Fiscal Year Research-status Report
卵胞発育および閉鎖過程におけるCNPシグナルの役割
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25450395
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
辻 岳人 岡山大学, その他の研究科, 准教授 (90314682)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | CNP / 卵胞 / アポトーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
ナトリウム利尿ペプチドファミリーの1つとして知られているC型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)は、受容体であるNPR2に結合し、cGMPを介して特定の細胞に作用する局所因子である。本年度は、初期胞状卵胞における顆粒層細胞のアポトーシスに対するCNPの効果を明らかにすることを試みた。 20日齢マウスにジエチルスチルベストロールを投与した後、初期胞状卵胞を回収し24時間培養をおこなった。無血清培地で培養した卵胞では、アポトーシスによるDNA断片化が観察された。すでにアポトーシス抑制が知られているFSHを添加するとDNA断片化レベルは半分以下になった。CNPを添加すると、FSHよりも効果は低いものの、アポトーシス抑制効果が観察された。 以上の結果より、CNPは培養条件下の初期胞状卵胞における顆粒層細胞のアポトーシスを抑制する効果があることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
培養卵胞を用いてのCNPによる顆粒層細胞の増殖への効果および遺伝子発現パターンの解析も予定していたが、機器の不具合等で十分なサンプルを入手できなかったため実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
CNPによるアポトーシス抑制効果の作用機序を明らかにするため、培養卵胞にCNPを添加することで発現が誘導・抑制される遺伝子を解析する。同定した遺伝子については、卵胞発育過程における発現局在および発現量の変化を解析する。
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Causes of Carryover |
27年度に実施する予定であった遺伝子発現解析が実施できなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遺伝子発現解析のための経費として全額を使用する。
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