2015 Fiscal Year Annual Research Report
成牛型サルモネラ症原因菌が産生する新規ADP-リボシル化毒素の構造及び機能解明
Project/Area Number |
25450434
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
内田 郁夫 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門・細菌・寄生虫研究領域, 領域長 (70355204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉村 雪乃 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 動物衛生研究部門・細菌・寄生虫研究領域, 研究員 (90584384)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | サルモネラ / DT104 / 百日咳毒素 / ADP-リボシル化 / 病原性因子 / AB5型毒素 |
Outline of Annual Research Achievements |
牛をはじめとする家畜のサルモネラ症や人の食中毒の原因菌として問題となっているSalmonella Typhimurium (ST) ファージ型104 (DT104)は百日咳毒素(PTX)と相同性を示す毒素 [ArtA/ArtB (ArtAB)] を産生する。この毒素はPTX 感受性GTP結合蛋白(G蛋白質)をADP-リボシル化する。この課題では、ArtABの構造および機能を解明し、当該毒素の病原性因子としての役割を検証することを目的とする。 これまでの研究により、ArtAB毒素の精製に成功し、この毒素がPTXと同様にAB5型毒素ファミリーに属することを明らかにした。さらにS.WorthingtonおよびS.Agoueve等のST以外の血清型菌や菌種の異なるS.bongoriもArtABホモログを産生することを見出した。これらの毒素はマウスの腹腔内接種により致死活性を示し、DT104由来の毒素がマウスに対して最も強い毒性を示す結果を得た。また、ArtABはPTXと同様に、CHO細胞に対する凝集塊形成活性、インスリン分泌亢進活性を示したが、PTXとは異なり、白血球増多活性は陰性となることも明らかにした。27年度は、ArtABがマウスマクロファージ由来RAW264.7細胞において、G蛋白質のうちアデニル酸シクラーゼを抑制するGiをADP-リボシル化することによりcAMP上昇活性を示すことを明らかにした。この結果は、ArtABが細胞内cAMPの上昇を通じてマクロファージの機能に対して何らかの影響を及ぼしている可能性を示唆した。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] A case study on Salmonella enterica serovar Typhimurium at a dairy farm associated with massive sparrow death2016
Author(s)
Tamamura, Y., Uchida, I., Tanaka, K., Nakano, Y., Izumiya, H., Takahashi, T., Kikuchi, N.
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Journal Title
Acta Veterinaria Scandinavica
Volume: 58:23
Pages: 1-4
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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