2014 Fiscal Year Research-status Report
ミクログリアにおけるプリオン蛋白質の機能とプリオン感染病態に関する研究
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25450447
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
作道 章一 琉球大学, 医学部, 准教授 (10397672)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | プリオン / マクロファージ / 感染 / BSE / CJD |
Outline of Annual Research Achievements |
プリオン蛋白質(PrP)遺伝子欠損マウスや野生型マウスの腹腔内細胞をSV40largeT抗原遺伝子を用いて不死化し、得られたマクロファージ細胞株を用いた解析で、PrP遺伝子欠損細胞株は野生型細胞株よりも血清除去感受性の上昇や貪食率の低下を示した。そこで、PrPがこれらの機能変化に関係するのかについて解析するため、PrP遺伝子欠損マクロファージ細胞株へPrP遺伝子を再導入した細胞を作製した。さらに、PrP遺伝子欠損マクロファージ細胞株の他にすでに作製しているPrP遺伝子欠損細胞株である、PrP遺伝子欠損アストログリア細胞株(GpL1)やPrP遺伝子欠損神経細胞株(NpL2)を用い、アストログリアと神経細胞の相互作用にPrPが関与しているかを共培養により解析した。その結果、フィーダーとしてPrP遺伝子欠損アストログリア細胞(GpL1)を用いた場合に比べて、PrP遺伝子を再導入したアストログリア細胞(GpL1-PrP)をフィーダーに用いた場合のほうが、NpL2とPrP遺伝子を再導入した神経細胞(NpL2-PrP)のいずれにおいても血清除去下における生存率が高かった。これらのことから、アストログリアと神経細胞の相互作用にPrPが関与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作製したPrP遺伝子欠損細胞株の性状解析が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、PrP遺伝子欠損細胞株のプリオン感受性などの性状解析を行う。
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Causes of Carryover |
細胞株の性状解析が順調にいき、当初予定よりも研究がスムーズに進んだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
細胞株を用いた詳細な性状解析(特にプリオン感受性試験)に使用する。
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