2014 Fiscal Year Research-status Report
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25450498
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
野崎 功一 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (10313834)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Swollenin / セルロース分解 / セルラーゼ / バイオマス |
Outline of Annual Research Achievements |
1. Swolleninの局在部位の特定 ① Swolleninペプチド抗体の作製と反応性ーSwolleninに特異的なアミノ酸配列から抗原となる配列を決定し,ペプチド抗体を作製した。T. reeseiの培養液上清を用いて抗体の反応性を調査したところ,Swolleninと思われる約70 kDaのタンパク質と反応性を示した。今後は,本抗体を使用してバイオマス中におけるSwolleninの局在性を調査する予定である。② Swolleninのセルロースへの吸着力ーSwolleninのセルロースへの吸着力を各種CBM1を有するセルラーゼと比較した。Swolleninは,CBH1と同様にセルロースに吸着したタンパク質の90%以上が離脱することから,可逆的な吸着であると考えられた。 2. Swolleninの発現時期と発現量の調査 リアルタイムPCR法によって調査を行った。Swolleninの発現時期はセルラーゼ(cbh1, cbh2, eg1)と完全に一致していることが明らかとなった。セルロースをC源としたときの発現量は,cbh1と比較して約4%であり,Reference gene (act1)に比較すると約200%であった。 3. 各種セルラーゼ成分の調製 Swolleninによる活性促進効果を調査するために,T. reesei由来の各種セルラーゼ成分を組換え酵素として調製した。麹菌を利用した発現系を構築し,計画通りにCBH1, CBH2, EG1, EG2, EG4, BGL1の発現に成功し,精製を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定よりも抗体の反応性の評価に時間を要し,Swolleninの局在性の調査が年度内に実施できなかったため,やや遅れていると判断した。その他の項目については,当初の研究計画を予定通り実行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の結果を受けて,以下のように実施する。 1. Swolleninの局在性の調査(H26年度に未実施の項目) 2. セルラーゼ反応に対するSwolleninの活性促進効果 3. Swolleninによるセルロースの膨潤とセルラーゼ反応の関連性の調査
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