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2014 Fiscal Year Research-status Report

自然公園での利用者リスク管理の構造的プロセスにおける課題の解明

Research Project

Project/Area Number 25450512
Research InstitutionSenshu University

Principal Investigator

小林 昭裕  専修大学, 経済学部, 教授 (60170304)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsリスク管理 / 自然公園 / 山岳利用 / 遭難対策 / リスクコミュニケーション / 関係機関 / 利用者
Outline of Annual Research Achievements

「リスク確認」のための調査事項について,全国レベルでの標準化に向け,調査協力者からの参考意見を踏まえたうえで,山岳遭難に関するデータを統括的に扱い、かつ、山岳遭難の主導的役割を果たしている長野、山梨、岐阜、富山の各県警察本部から意見聴取を行った。
また、25年度に行った富士箱根伊豆、中部山岳、知床の3公園に関する関係機関(環境省及び各警察)からのヒアリング調査結果を踏まえて、利害関係者の意見を踏まえた科学的知見を体系的に収集する仕組みについて、2014年12月日本観光研究学会において「自然公園利用における山岳遭難事故軽減を図るリスクコミュニケーション構築上の課題」を発表し、質疑討論を行った。
さらに、富士箱根伊豆、中部山岳、知床の3公園を対象に2014年8月、利用者が想定するリスクの範囲,情報収集、対応について,郵送調査法によりアンケート調査を実施した。分析は専修大学が所有する社会統計学パッケージソフトウエア, SASを使用し、解析結果について、山岳遭難対策を担う各県警察(長野、山梨、岐阜、富山)に対して、2015年2月から3月にかけて、結果の概要を報告し、山岳登山のリスク軽減に向けた情報提唱をはじめとしたリスクコミュニケーション上の課題や問題点について情報収集及び議論を行った。
そして、環境省をはじめとした各国立公園管理務所ならびに関係機関に対して、専修大学のサーバを介してWeb上で多くの方々からのアクセスを可能とするため、アンケート結果を専修大学のホームページを通じて、2015年5月初旬をめどに関係機関に公開する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初、白山国立公園を加えた4カ所を想定していたが、関係機関との協力が得ることができないことから、富士箱根伊豆、中部山岳、知床の3か所に調査対象を限定したが、中部山岳国立公園内で調査地を複数設定することで、当初の目的に近い形で調査を行うことができた。
また、関係機関へのヒアリング調査では、環境省、ガイド、山岳雑誌関係者、遭難対策協議会、県の観光課、警察(遭難対策担当)を対象に実施したが、山岳遭難の主導的役割及び、経年的に情報収集を行っているのは警察であることが判明したことから、情報収集の対象を警察に絞ることで、情報収集と交換を効率的に実施できた。一方で、山岳遭難防止に関わる、他の関係者との情報交換が手薄になったことから、所属する専修大学のホームページを使い、研究で得た成果を発信することで、情報交換の機会の確保を図るため、早急に対応を図り、2015年5月には運用を開始する予定である。

Strategy for Future Research Activity

平成26年度までの調査内容、論文発表、解析結果並びに関係機関とヒアリング及び検討内容を踏まえ、調査研究を補足的に展開するとともに、平成27年度に予定している下記の4項目について、改善を行い実施する。なお、作業量が当初より多くなることから、エフォートの配分を見直す予定である。
(1)協議検討調査(小林)平成25年度ならびに26年度調査から得た成果に対し,利用者リスク管理の構造的プロセスとして「リスク確認」⇒「リスク評価」のステップの課題解決という視点から,25年度調査及び26年度調査結果を踏まえて,研究協力者と協議検討を行う。
(2)調査データの分析(小林)分析は専修大学が所有する社会統計学パッケージソフトウエアSASを使用する。
(3)文献レビュー(小林)成果公表に対応して,直近の調査研究成果をレビューする。
(4)成果公表(小林)国際学会(欧州)での発表,国内誌の論文投稿ならびに学会発表,調査報告書を関係者に送付するだけでなく,さらにホームページなどを介して一般への啓発普及を行う。またインターネットを利用した成果情報の発信やデータベースの共有を図る。

Causes of Carryover

消耗品費として想定していた、②郵送調査 封筒代金(3000件 x 往復 x @0.02)が当初より少ない配布枚数で済んだこと、また、③ SPSS(またはSAS) 統計計算用 追加ソフトウエア購入費について、専修大学が所有するSASにデータを導入し解析が可能であることが判明し、経費が軽減できたことなどによる。また、旅費として想定していた、③現地調査補助員 (@7/1日 x 2名 x 3日 x 3か所)が1か所1名で行うことができたこと、①通信費(切手)を後納郵便に変えたことによる経費削減、①ホームページ作成費用(成果公表のため)を自力で行ったことなどによる。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成26年度までの調査内容、論文発表、解析結果並びに関係機関とヒアリング及び検討内容を踏まえ、調査研究を補足的に展開するとともに、平成27年度に予定している4項目について、改善を行い実施する。
具体的には、富士箱根伊豆国立公園と中部山岳国立公園の2か所に対象を絞り、現地調査を行う。研究代表者旅費(1名)、現地調査補助員(1名)、データ入力補助員(2名)、意識調査 調査用紙印刷代金、通信費(後納料金)等を想定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results)

  • [Journal Article] 自然公園利用における山岳遭難事故軽減を図るリスクコミュニケーション構築上の課題2014

    • Author(s)
      小林昭裕
    • Journal Title

      日本観光研究学会全国大会発表論文集

      Volume: 28 Pages: 337 340

    • Open Access / Acknowledgement Compliant

URL: 

Published: 2016-05-27  

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