2015 Fiscal Year Annual Research Report
自然公園での利用者リスク管理の構造的プロセスにおける課題の解明
Project/Area Number |
25450512
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
小林 昭裕 専修大学, 経済学部, 教授 (60170304)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 山岳遭難 / リスク / 登山者 / 北アルプス |
Outline of Annual Research Achievements |
拙著(2015A) では長野県警察が掌握した山岳遭難案件(1998-2013)を整理し,登山者へのアンケート調査を通じて,山岳リスクに対する利用者の対応特性について概要を報告した。拙著(2015B) では北アルプスで山岳事故件数が多い槍ケ岳周辺と白馬岳周辺に地域を限定し,山岳遭難事故の特性と登山者の登山リスクに対する事前準備や危険性に対する態度を把握し,予防策に活用する方策や課題を明らかにした。一方,拙著(2015C) において,登山者の登山リスクに対する事前準備や危険性に対する態度について,異なる山岳地域で比較検討した結果,地域毎の登山者特性に応じた情報提供システムを構築する必要性を確認した。さらに,長野県などが「山のグレーディング」を提示し,利用者に自らの登山技量に見合った山域や登山路を選択する方法を導入し,大雪山国立公園においてもグレーディングを導入したことから,導入背景及び今後の課題について学会発表(2015D)を行った。A.Kobayashi, T.Jones(2015A) : Climber profile and perspective on risk communication in the Japan Alps,The 4th International Adventure Conference, Proceedings, pp.24~25 小林 昭裕,ジョーンズ トマス(2015B)北アルプスにおける遭難実態と登山リスクに対する登山者の意識,環境情報科学論文集 29、241-246 小林 昭裕,ジョーンズ トマス(2015C) リスク関連情報に対する登山者の対応にみられた山岳地域間の相違.日本観光研究学会全国大会学術論文集 241-244 A.Kobayashi, T.Jones(2015D)The current state and future challenges of a mountain trail grading system for hikers in Japan APac Conference: 2015 Travel and Tourism Research Association
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Research Products
(4 results)