2015 Fiscal Year Annual Research Report
テロメアの異常が微小管阻害剤感受性を高める機構とその応用
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25450517
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上野 勝 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (90293597)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | テロメア / スピンドルチェックポイント / 分裂酵母 |
Outline of Annual Research Achievements |
分裂酵母のPot1はテロメアに結合する蛋白質である。分裂酵母のRqh1はDNA組換えに関係するヘリケースである。我々は分裂酵母pot1破壊とRqh1のヘリケース活性を持たない点変異(rqh1-hd)を組み合わせた二重変異株(pot1 rqh1-hd株)では、テロメアが組換えで維持されること、テロメア間で組換え中間体を持ったまま染色体分配が進行し、微小管阻害剤に対して高い感受性を示すことなどを報告している(Mol.Cell.Biol.2011)。2013年度は、pot1 rqh1-hd株は、スピンドルチェックポイント(SAC)が活性化されることや、chk1の破壊がテロメアでの組換え中間体の蓄積を抑圧することを発見した(Mol.Cell.Biol.2014)。2014年度は、chk1の破壊がpot1 rqh1-hd株のテロメアでの組換え中間体の蓄積を抑圧する機構を解明した(BBRC. 2015)。2015年度は、rqh1とexo1が独立してテロメア末端の削り込みに関係することを明らかにした(Plos One 2015)。また、Pot1と合成致死になる因子の探索も行った。また、テロメア以外での組換え中間体の蓄積がSACを活性化する機構に関係する因子のスクリーニングを行い、SACが活性化されない変異株の取得に成功した(論文準備中)。さらにテロメアが組換えで維持されているがん細胞について、そのテロメアでの組換えを阻害したときに、微小管阻害剤の感受性が高まるかどうかの解析を試みた。具体的には、テロメアが組換えで維持されているがん細胞U2OS細胞について、DNA組換えに関与する分裂酵母のヘリケースRqh1のホモログBLMを阻害剤によって阻害したときに、微小管阻害剤ビンブラスチンの感受性が高まるかどうかを調べた。その結果、BLMの阻害が、微小管阻害剤ビンブラスチンの感受性を高めることを発見した。
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[Journal Article] Long G2 accumulates recombination intermediates and disturbs chromosome segregation at dysfunction telomere in S. pombe.2015
Author(s)
Habib, G., K., A., Masuda, K., Yukawa, M., Tsuchiya, E., and *Ueno, M
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Journal Title
Biochem. Biophys. Res. Commun.
Volume: 464
Pages: 140-146
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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[Journal Article] Fission yeast Exo1 and Rqh1-Dna2 redundantly contribute to resection of uncapped telomeres2015
Author(s)
Nanbu, T., Nguyen, L. C., Habib, G., K., A., Hirata, N., Ukimori, S., Tanaka, D., Masuda, K., Takahashi, K., Yukawa, M., Tsuchiya, E., and *Ueno, M
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Journal Title
PLoS One
Volume: 10
Pages: e0140456 1-16
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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