2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25450519
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
荻田 信二郎 富山県立大学, 工学部, 准教授 (50363875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 康夫 富山県立大学, 工学部, 教授 (20254237)
野村 泰治 富山県立大学, 工学部, 講師 (40570924)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | タケ / 竹稈 / 生長解析 / 無菌培養 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
タケは、発生-伸長-成熟のプロセスを3-5年程度と極めて早いサイクルで達成するダイナミックな栄養繁殖様式を有している大型植物であり、単子葉イネ科植物の中では世界最大級のセルロース系バイオマスとして有望視されている。これまでに見出した日本風土に適応する連軸型バンブーサ属中実稈種は、維管束系が稈の中心部にまで広く分布し、同等の直径で比較すると材積が従来の2倍強である。また新たに見出したマダケ属マダケの中実稈品種の解析も新たに開始した。今年度の主な研究成果は以下の通りである。 ①バイオマス素材となる中実竹稈候補品種の探索:昨年見出しているマダケ属マダケの組織形態学的特長を参考に、さらに調査をすすめた。沖縄県森林資源研究センターおよび台湾大学などと、国内外の研究協力体制強化を達成し、数種野候補タケ品種を見出した。 ②中実竹稈候補品種のクローン化:無菌培養の効率化に取り組むと共に(5属10種)、その培養系を活用して組換系の構築を進めつつある。 ③中実竹稈の評価技術の開発:超音波パルス反射法を用いて、各種中空管状試験片(アルミ材、竹材)の測定条件を検討し、測定基本条件を決定した。またサーモグラフィ法での検出方法を新たに検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前述①および②に関して昨年度に得られた知見や国際研究者交流を元に、新たな知見や成果を得ることができたことが挙げられる。一部の成果に関しては論文化および国際学会での成果発表を達成できた。また③に関しては超音波探傷法の基本測定条件を明らかにできたので、さらに野外測定試験に向けた検討を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
2年間の研究で、中実竹稈の探索とモデル化は一定の成果が得られたと考えている。新年度はフィールドおよびin vitroの生長モデルを精査し、特に中実稈の組織形態および組織化学的な解析の成果をとりまとめる計画である。この成果を元に、現在中実稈の制御を可能にする変異導入および組換技術の効率化を行いつつあるので、この課題を連携協力者と共に強化していく。なお、超音波探傷法による測定技術も引き続き検討する。
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Causes of Carryover |
当初予定した旅費の執行を経常研究費より別途執行したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の研究取りまとめ発表等に活用する。
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Research Products
(10 results)