2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規複素環構築法創出を指向する触媒的炭素-水素結合活性化に関する研究
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25460002
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
稲本 浄文 武庫川女子大学, 薬学部, 准教授 (30359533)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | パラジウム / C-H官能基化 / 閉環反応 / 複素環化合物 / キサンチン類 |
Outline of Annual Research Achievements |
キサンチン類は重要な複素環化合物の 1 つであり、例えばテオフィリンは、アデノシン受容体拮抗作用等をもつことから、気管支喘息治療薬として用いられている.キサンチン骨格構築法に関する報告も、これまで数多く成されているものの、より効率的かつ実用的な、基質一般性をもつ手法の開発は、今なお重要であるといえる. 今回申請者は、C-H 官能基化として分子内アミノ化反応を利用することで、新規かつ効率的なキサンチン類合成法が確立できるのではないかと考え、検討を行った. 適切な閉環前駆体を設定し、これを用いた分子内 C-H アミノ化について種々の遷移金属を用いて検討を行った.その結果、当量の銅を用いた際、所望のキサンチン誘導体が良好な収率で得られることが明らかとなった. さらなる反応条件スクリーニングの結果、適切な再酸化剤を系内に添加することで、用いる銅の触媒化も行えることが判明した.広範な酸化剤を検討したところ、PhI(OAc)2 を用いた場合に、最も良い収率で生成物が得られることが判明した. 確立した最適条件は、様々な置換パターンを有する閉環前駆体の反応に適用可能であることが分かった.実用的かつ効率的な、新規キサンチン骨格構築法を開発できたと考えている.
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[Journal Article] Unusual, Chemoselective Etherification of 2-Hydroxy-1,4-naphthoquinone Derivatives Utilizing Alkoxymethyl Chlorides: Scope, Mechanism and Application to the Synthesis of Biologically Active Natural Product (±)-Lantalucratin C2016
Author(s)
Tokutaro Ogata, Tomoyo Yoshida, Maki Shimizu, Manami Tanaka, Chie Fukuhara, Junko Ishii, Arisa Nishiuchi, Kiyofumi Inamoto, Tetsutaro Kimachi
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Journal Title
Tetrahedron
Volume: 72
Pages: 1423-1432
DOI
Peer Reviewed
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