2014 Fiscal Year Research-status Report
新規[3+3]環化付加型反応を基盤とするインドールアルカロイド類合成法の開発
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25460019
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
加藤 信樹 名古屋市立大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (50400221)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 有機合成 / インドールアルカロイド / 環化付加反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、1-Alkyl-3-oxidopyridiniumの反応化学種としての有用性に着目し、1-Alkyl-3-oxidopyridiniumの特性を生かした有用な合成法が開発できると考え、昨年度、1-Alkyl-3-oxidopyridiniumと3-methyleneindolenineとの[3+3]環化付加型反応によるインドール縮環型9-azabicyclo[3.3.1]nonane骨格の構築を試みたが、目的物を得られなかった。 そこで本年度は、[3+3]環化付加型反応以外の他の反応形式からの9-azabicyclo[3.3.1]nonane骨格構築へのアプローチも試みることとした。まず最初に2段階反応とはなるが、N-アルキルピリジニウム塩への求核付加、続くエノールのインドレニンへの分子内付加環化反応によるインドール縮環型9-azabicyclo[3.3.1]nonane骨格の構築を試みた。しかしながら、N-アルキルピリジニウム塩への求核付加反応を行ったところ、2位付加物と6位付加物の混合物が得られた。その後、反応条件や基質など種々条件検討を行ったが位置選択性の制御は困難で現在までのところ位置選択性の制御には至っていない。現在、更なる条件検討を行い位置選択的なN-アルキルピリジニウム塩への求核付加反応を探索中である。 既に申請者は通常困難を伴う非活性型カルボニルα位炭素とインドール3位との分子内酸化的カップリングを配座を固定化して反応点同士を近づけるという戦略により高効率で実現し、アクアンミリン型インドールアルカロイドであるスコラリシンAの骨格構築に成功している。この戦略が他のアクアンミリン型インドールアルカロイドにも適用可能かを検証すべく他のアクアンミリン型インドールアルカロイドの合成研究にも取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的の反応の生成物は得られていないものの別に進めている配座固定戦略を基盤とした分子内酸化的カップリングによるインドールアルカロイド合成法の開発が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
位置選択的なN-アルキルピリジニウム塩への求核付加反応が進行する反応条件を探索する予定である。また、分子内酸化的カップリングによるアクアンミリン型インドールアルカロイド骨格の構築ならびにその全合成も試みる。
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Causes of Carryover |
わずかに余ってしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残額はわずかであり、当初の計画からの大きな変更はない。
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Research Products
(5 results)