2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25460022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
田村 修 昭和薬科大学, 薬学部, 教授 (30257141)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | オキシム / ニトロン / 分子内付加環化反応 / アシル化 |
Research Abstract |
従来、分子内の適切な位置にオレフィンを有するオキシムを加熱すると、オキシム(HO-N=CH-)が、わずかにニトロン型(-O-HN+=CH-)互変異性を起こし、これが分子内のオレフィンと付加環化反応を起こし、分子内付加環化体を与える反応が、知られていた。この反応は分子内オキシム―オレフィン付加環化反応と呼ばれ、1990年代の終わり頃まで精力的に研究された。しかし、ニトロン型はオキシム型より不安定であるため,通常高温を必要とし、基質によっては全く反応が進行しないこともある。そのため、2000年以降この反応の研究は下火となり、生理活性物質合成への応用等も殆ど行われていない。 これに対し、我々は、同じオレフィンを分子内に有するオキシムをBoc2Oと共に加熱すると、より短時間で分子内付加環化反応が進行し、収率良くBoc化付加環化体が得られることを見いだした。10種類の反応基質を用いて、Boc2Oを用いる場合と用いない場合を比較したが、何れの場合もBoc2Oを用いる方が短時間で収率も高いことを明らかにした。また、側鎖にキラルな置換基を持たせた基質を用いることにより本反応がN-Bocニトロン(-O-BocN+=CH-)を経由して反応が進行することを明らかにした。 本反応形式は、CbzClを用いる場合では成立しないが、脱離基を工夫することにより他のアシル基でも同様な反応が可能になるものと考えている。更に、光学活性なアシル化剤を開発し、本反応の不斉化を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度に以下のことを明らかにできた。 1)Boc2Oにより促進されるオキシムの分子内付加環化反応が一般性を有することを示すことができた。 2)Boc2Oにより促進されるオキシムの分子内付加環化反応が、N-Bocニトロンを経由することを明らかにできた。 以上の結果を得て、おおむね順調に研究が進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
N-Bocニトロンを経由する反応機構が明らかとなったので、Bocだけでなく他のアシル基でも同様反応形式が可能であるはずである。しかし、CbzClを用いるとオキシムの酸素がアシル化され、次いで脱離した生成物であるニトリルのみが得られる。これは,アシルクロリドがハードであるため、オキシムのよりハードな酸素原子をアシル化したためと解釈できる。そこで、26年度では、まず、オキシムの窒素選択的なアシル化剤を開発するため、よりソフトとなるように脱離基を検討する。適切な脱離基を見つけた後、その脱離基を有する光学活性なアシル化剤を合成し,本環化反応に用い、不斉反応へと展開する。
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Research Products
(6 results)
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[Book] Methods and Applications of Cycloaddition Reactions in Organic Syntheses2014
Author(s)
A. Kamimura,S. Minakata, A. D. Smith, K. Takasu, M. Abe, O. Tamura, H. Suga, F. Machetti, N. Nishiwaki, S. D. R. Christie, Y. Ukaji, R. P. Hsung, A. Padwa, C. Kitamura, H. Uno, S. E. Denmark, Z.-X. Yu, P. Chiu, M. Harmata, H. Pellissier
Total Pages
672
Publisher
John Wiley & Sons, Inc