2014 Fiscal Year Research-status Report
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25460067
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
谷村 進 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (90343342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 弘資 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 教授 (10313230)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ミオシン / 細胞運動 / リン酸化 / カベオラ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新たな細胞運動調節機構「Myosin1E-SH3P2システム」について、その具体的な分子機構を明らかにすることを目的としている。当該年度は、初年度の研究結果を踏まえながら下記3項目について解析を進め以下に示すような結果を得た。 (1)UNC45-Hsp90によるMyosin1E機能調節の分子メカニズム解明 これまでの解析により、Myosin1EにはHsp90の活性依存的にコシャペロンとして知られるUNC45が結合することを見出してきた。当該年度の解析により、Hsp90阻害剤で処理した条件下では、UNC45とMyosin1Eの結合が減少し、逆にSTIP1(Hsp90コシャペロン)が結合すること、またSTIP1の過剰発現によりMyosin1Eの発現量が低下することを明らかにし、これらのシャペロン系によってMyosin1Eの発現量が調節される可能性を見出した。 (2)Myosin1Eによるカベオラ形成調節の分子メカニズム解明 初年度の解析より、Myosin1EはそのSH3ドメインを介してCavin3と結合することを見出した。Cavin3がカベオラ小胞の形成に関わること等を考慮し、Myosin1Eがカベオラのダイナミクスに関与する可能性を検討した結果、Myosin1EがCavin3との相互作用を介してカベオラの内在化を促進することによって、細胞運動先導端からカベオラを排除する可能性を見出した。さらに、それによってAktの局所的な活性化を誘起することがMyosin1Eによる細胞運動亢進の一因となっている可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示したように、当初の研究実施計画に沿って解析を進め、各項目ともにおおむね良好な結果を得ており、研究計画全般的には順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのところ研究計画の変更および問題はなく、当該年度の研究成果を踏まえながら研究実施計画に示した各研究項目を推進する予定である。特にMyosin1Eによるカベオラ調節機構に重点を置いて研究を進める。
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Research Products
(3 results)