2013 Fiscal Year Research-status Report
骨転移痛におけるセマフォリンの病態生理学的役割の解析
Project/Area Number |
25460108
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
尾崎 昌宣 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (30094650)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 武彦 新潟薬科大学, 薬学部, 教授 (50271010)
岸岡 史郎 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (60137255)
木口 倫一 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (90433341)
小林 悠佳 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20511562)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | セマフォリン |
Research Abstract |
本年度の目標は骨転移痛モデルを用いた、行動解析、セマフォリン(sema)関連分子の発現解析および組織学的解析により、骨転移痛へのsemaの関与を決定づけることである。 1.骨転移痛モデルにおける疼痛行動および骨吸収の組織学的解析 マウス肺がんの継代培養細胞であるLewis Lung Carcinoma(LLC)を大腿骨骨髄腔に移植し、骨転移痛モデルの作成手技を確立した。von Frey法による触アロディニア、weight bearing法による下肢への加重、flicking観察による自発痛の測定を行い、骨痛の評価を行った。また、がん細胞の骨組織における増殖をLLC特異的分子であるversicanのRT-PCRにより測定したmRNA発現ならびにGFP安定発現LLC株の蛍光顕微鏡画像観察により、明らかにした。また、細胞増殖による骨代謝異常を明らかにするために、RT-PCR法により、骨吸収および骨形成マーカー分子mRNA発現を調べ、増加することが明らかになったが、その経日的変化に違いがみられた。 2.sema分子の発現解析ならびに発現細胞種の同定 sema3Aが骨代謝に関与することが報告されていることから、申請者はsema発現をRT-PCRにより解析したところ、sema3Aのがん細胞移植後の骨髄組織における発現上昇がみられた。そこで、他のsemaファミリーならびにその受容体についても、リアルタイムPCR法により解析を行い、発現変動を示す分子を特定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
骨痛モデルの確立ならびに、その骨代謝異常とそれに伴う骨痛の発現を経日的に観察できたが、免疫組織学的解析については結果が集積しておらず、セマフォリン分子の発現細胞種の同定に至ってはいない。
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Strategy for Future Research Activity |
骨組織の組織学的解析の手技を早急に確立し、セマフォリンシグナル分子の発現細胞種の同定を行う。その上で、セマフォリンの標的細胞種の同定を抗体を用いて行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
免疫組織学的解析に遅れがあり、一部試薬の購入に至らなかったため、残額を生じた。 本年度実行できなかった計画を次年度計画に組み入れて、研究を行う。
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Research Products
(3 results)