2013 Fiscal Year Research-status Report
レセプター型チロシンキナーゼMetを分子標的とした新規制癌剤リード化合物の創製
Project/Area Number |
25460156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田沼 靖一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高澤 涼子 東京理科大学, 薬学部, 講師 (10398828)
藤川 誠 東京理科大学, 薬学部, 助教 (90573048)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Met / チロシンキナーゼ / キナーゼ阻害剤 / in cilico分子設計 / ペプチド |
Research Abstract |
25年度の研究計画は、(1) Met Tyr Kinase 不活性型の分子モデルを構築し、私共の開発したin silico創薬手法COSMOS法を用いて最適結合ペプチドを設計することと、(2)最適結合ペプチドの結合配座を基にMet Tyr Kinase 不活性型特異的阻害剤の分子設計を行うことであった。 (1)については、MetにはBcr-AblのGleevec結合部位とのアミノ酸配列類似性があり、Bcr-Abl と同様の3 つの不活性型が存在することから、Bcr-Ablの不活性型結晶構造(PDB: 1IEP)を鋳型としたMet不活性型のホモロジーモデリングを実施した。これを用いて、Met不活性型を対象とした最適結合ペプチドの設計をCOSMOS法を用いて行った。具体的には、Met 不活性型に結合親和性の高い最適結合ペプチド(Pep2)をAmino Acids Positional Fitness 法(APF 法)により設計した。(2)については、このPep2とMet 不活性型との複合体構造を用いてHot Spotの精密化をMM/PBSA 法及びこれによって得られる相互作用エネルギーのdecomposition により行い、Target Spotを決定することによって、低分子化合物への変換設計を実施した。具体的には、Target Spotに対して化合物ライブラリーより結合親和性の高い化合物を選定しin vitroでの阻害能をリコンビナントMet Tyr Kinaseを用いて測定した。その結果、阻害能を有する化合物を3種得ることができた。しかし、いずれもPep2より弱い活性であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)Met不活性型予測構造をBcr-Abl不活性型結晶構造から構築することができ、それを用いてCOSMOS法により最適結合ペプチド(Pep2)を設計することに成功した。 (2)Pep2の低分子変化設計により、Pep2ミメティック低分子化合物を3種得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
①今回得られたPep2ミメティック低分子化合物の予測値と実測値の相関性及び定量的構造活性相関(QSAR)解析を行うことによって、Met Tyr Kinase特異的阻害剤設計における最適化に反映させる。 ②Pep2の結合部位について、共結晶を作製し、X線結晶解析を行うことによって決定する。 ③上述の2つの研究結果を基にMet Try Kinase特異的阻害剤の最適化設計を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験に使用する低分子化合物の納期が遅れたため。 納期が遅れた低分子化合物についての実験を継続的に行う。
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Research Products
(21 results)