2015 Fiscal Year Annual Research Report
ポドプラニンを標的とした悪性胸膜中皮腫に対する新規抗体療法の開発
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25460189
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| Research Institution | The University of Tokushima |
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Principal Investigator |
阿部 真治 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 助教 (00403717)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 安彦 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部, 教授 (70274199)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | トランスレーショナルリサーチ / 抗体医薬 / ADCC / ポドプラニン / 個別医療 / 悪性胸膜中皮腫 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
悪性胸膜中皮腫はアスベスト暴露により誘発される悪性腫瘍であり、我が国においても今後の罹患者数増加が予想されるが、治療抵抗性の難治性悪性腫瘍であるため新規治療法開発が望まれている。本研究では悪性胸膜中皮腫に対するポドプラニンを標的とした新規抗体療法の開発を目的として以下の検討を行った。まず悪性胸膜中皮腫におけるポドプラニンの発現を検討したところ、ヒト悪性胸膜中皮腫臨床組織においてポドプラニンが高頻度に高発現することを明らかにした。次に特異的抗ポドプラニン抗体を新規に樹立し、ヒト悪性胸膜中皮腫細胞株に対する抗腫瘍効果をin vitroで検討した。その結果、特異的抗ポドプラニン抗体はヒトNK細胞をエフェクターとした抗体依存性細胞障害活性（ADCC）および補体依存性細胞障害活性（CDC）を誘導することが明らかとなった。In vitroの検討において特異的抗ポドプラニン抗体が悪性胸膜中皮腫細胞株に対するADCCを誘導することが認められたため、悪性胸膜中皮腫皮下移植マウスモデルを用いてin vivoにおける検討を行ったところ、特異的抗ポドプラニン抗体とNK細胞の投与によってADCCを機序とする抗腫瘍効果が認められた。また最終年度には臨床病態に近い悪性胸膜中皮腫胸腔内移植マウスモデルを作成し抗腫瘍効果について検討したところ、特異的抗ポドプラニン抗体とNK細胞の併用投与によって胸腔内腫瘍重量および胸水産生量が抑制された。以上の結果より、特異的抗ポドプラニン抗体は悪性胸膜中皮腫に対する新たな治療法になると考えられる。
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