2014 Fiscal Year Research-status Report
がん化学療法における口内炎の予防薬としてのポラプレジンク製剤の開発に関する研究
Project/Area Number |
25460208
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
伊藤 善規 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50159927)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ポラプレジンク / トローチ製剤 / 口内炎 / 抗がん剤 / 放射線化学療法 / 頭頸部癌 / 造血幹細胞移植 / 臨床試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞移植前のconditioningとして大量抗がん剤が投与される患者36名を対象としたポラプレジンク/アルギン酸ナトリウム(P-AG)懸濁液の口内炎予防効果について調べた結果を、Anticancer Research (34巻: 7271-7277、2014年)に掲載した。 一方、P-AGトローチ製剤は、ポラプレジンク顆粒(15%)にアルギン酸ナトリウム(5%)、マンニトール M100(33%)、セオラスUF-711(40%)、香料(1%)、コーンスターチPC-10(5%)、アセスルファム(0.5%)、アスパルテーム(0.5%)およびステアリン酸マグネシウム(0.5%)を添加し、岐阜大学医学部附属病院薬剤部製剤室にて単発打錠器(N-30E、岡田精工、東京)を用いて作製し、硬度試験、含量均一試験、崩壊試験および安定性試験を実施し、試験基準に適合したものを臨床試験に用いた。対象患者は、放射線化学療法が行われる頭頸部癌患者ならびに造血幹細胞移植前の大量抗がん剤投与が行われる造血器系腫瘍患者において、本研究内容および口内炎の発生に対する予防的投与の必要性について資料を用いて口頭説明し、文書により同意が得られた患者とした。なお、上記患者では口内炎発現率はほぼ100%であることから、P-AGトローチは1 日4 回、1 回1 錠を放射線照射もしくは抗がん剤投与開始と同時に適用した。試験はプロスペクティブオープンラベル試験とし、P-AG懸濁液をpositive controlとし、アズレン含嗽液(P-AG懸濁液使用開始以前)をnegative controlとした。目標症例60症例(頭頸部癌患者30例、造血器系腫瘍患者30例)に対して、これまでのところそれぞれ6症例ずつが実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
トローチ製剤作製において硬度、崩壊性、食感等について満足できる製剤を得るのに添加剤成分や含量、さらには矯味剤の検討に時間を費やし、臨床試験開始が当初の予定よりも遅延した。
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Strategy for Future Research Activity |
患者の確保が律速段階となるが、適応基準となる患者が見つかれば、試験への参加協力の面においては特に問題はないと考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Polaprezinc prevents oral mucositis in patients treated with high dose chemotherapy followed by hematopoietic stem cell transplantation2014
Author(s)
Hayashi H, Kobayashi R, Suzuki A, Ishihara M, Nakamura N, Kitagawa J, Kanemura N, Kasahara S, Kitaichi K, Hara T, Tsurumi H, Moriwaki H, Itoh Y
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Journal Title
Anticancer Research
Volume: 34
Pages: 7271-7277
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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