2013 Fiscal Year Research-status Report
IAsysを用いた医薬品の苦味予測法の確立と製剤設計への応用
Project/Area Number |
25460234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
吉田 都 武庫川女子大学, 薬学部, 講師 (20369028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 享弘 武庫川女子大学, 薬学部, 教授 (70203536)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヒト苦味受容体 |
Research Abstract |
ヒト苦味受容体T2Rを用いた苦味受容測定系を確立を目的として検討を行った。苦味受容体のcDNAの作製として、苦味受容体遺伝子に関してヒト腎臓cDNA(クロンテック社)を鋳型にPCRにて全長鎖cDNAを得た。更に得られたcDNAをHEK293細胞に導入し、苦味受容体をそれぞれ強制発現した細胞系を作製する。苦味受容体をそれぞれ強制発現した細胞の細胞膜分画より受容体を精製した。IAsysは現在使用不可能であるため、IAsysと同じ測定目的で用いられている表面プラズモン共鳴の応用による分子間相互作用解析装置(SPR-Navi)を用いて医薬品の定量的苦味受容反応の評価方法の確立を目指して現在検討中である。ヒトの苦味受容体であるT2RをにSPR-Naviの金蒸着ガラス基板に固定し、苦味を呈する医薬品との定量的な結合(binding)および親和性(affinity)を評価する。これは、苦味を呈する医薬品を口に含んだ時に感じる苦味(先味)として評価する。苦味を呈する医薬品を洗浄後もさらにT2Rの結合性および親和性を評価する。これは、苦味を呈する医薬品を嚥下後に感じる苦味(後味)として評価する。先味と後味の比から受容体への吸着性を評価する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト苦味受容体のcDNAの作製および、ヒト苦味受容体タンパクの精製に成功した。IAsysについては、キュベット等現在製造中止となっており、今後の展開を考慮すると、IAsysでの測定方法の確立は不可能と判断し、現在、IAsysと同じ測定目的で用いられている表面プラズモン共鳴の応用による分子間相互作用解析装置(SPR-Navi)を用いて医薬品の定量的苦味受容反応の評価方法の確立を目指して検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
苦味を呈する医薬品との定量的な結合(binding)および親和性(affinity)を評価する。これは、苦味を呈する医薬品を口に含んだ時に感じる苦味(先味)として評価する。苦味を呈する医薬品を洗浄後もさらにT2Rの結合性および親和性を評価する。これは、苦味を呈する医薬品を嚥下後に感じる苦味(後味)として評価する。先味と後味の比から受容体への吸着性を評価する。まず、苦味の基準物質として、苦味の官能試験時に教師用サンプル(基準サンプル)として用いるキニーネ塩酸塩を用いて定量的苦味受容反応の評価における濃度等の測定条件を確立する。同時に官能試験も行い、本評価系と官能試験との定量性の相関を検討する。各測定条件を確立後、医薬品を網羅的に測定する。
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Research Products
(4 results)