2014 Fiscal Year Research-status Report
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25460241
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
若山 友彦 金沢大学, 医学系, 准教授 (70305100)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 精巣 / 精子形成 / 造精細胞 / 細胞接着分子 / アダプター蛋白質 / 免疫沈降 / 抗体作製 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)精子形成におけるアダプター蛋白質BSPRYの機能解析と(2)精巣においてBSPRYと相互作用する分子の探索に関して行った。 European Mouse Mutant Archive (EMMA)より導入した既に作製されていたが、解析が行われていないBSPRYのノックアウトマウスの凍結胚を金沢大学に導入した。金沢大学において個体化を試みた。 アダプター蛋白質BSPRYと相互作用する分子の探索をするために、抗BSPRY抗体を用いて行った免疫沈降の沈降産物をSDS-PAGEで分離後、切り出したゲルを直接ペプチダーゼ消化とMALDI TOF/TOFによるMS/MS解析(質量分析)を行って、複数の分子を同定した。同定した分子に関して、精巣を含めて、精巣上体、卵巣、子宮、脳、肝臓、肺、腎臓、心臓におけるmRNA発現量を検討し、精巣におけるmRNAの発現が十分に認められ、その上で精巣特異的あるいは精巣における発現が優位である分子に対して抗体の作製を試みた。これらの分子に関して、それぞれアミノ末端とカルボキシル末端の30アミノ酸残基をもつGST融合蛋白質を作製した。これらを抗原としてラットに免疫することで、抗体を作製した。抗体の特異性は、抗原による吸収と、ウェスタンブロットによる分子量の確認により行った。既に抗体の作製は完了し、この抗体を用いた解析が進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
細胞接着分子CADM1のアダプター蛋白質BSPRYのノックアウトマウス胚をEuropean Mouse Mutant Archive (EMMA)より導入した。金沢大学において個体にして解析の準備に入っていたが、研究代表者が熊本大学に移動することになったため、再度、凍結胚にして熊本大学に移す必要が生じた。したがって、熊本大学において固体化し解析をしなければならず、この点が遅れている。しかしながら、BSPRYと相互作用する分子を同定しその抗体を作製したので、この点は予定通りに進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
BSPRYのノックアウトマウスが得られるまでの間に、野生型マウスとCADM1のノックアウトマウスを用いて同定した分子の発現と局在に関して、精子形成のマーカー分子の発現量と局在の変化を比較することで解析を進める。BSPRYのノックアウトマウスが得られたら、野生型とCADM1のノックアウトマウスで得られた所見と比較して、その表現型を解析することで、機能解析を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が977円があるが、ほぼ計画通りに使用している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
この次年度使用額は、熊本大学での動物の維持費が金沢大学よりも高額のため、その費用に充てる。
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