2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25460250
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
川上 潔 自治医科大学, 医学部, 教授 (10161283)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 筋衛星細胞 / 運動負荷 / Six4 / Six5 / 筋再生 / mdx |
Outline of Annual Research Achievements |
1.骨格筋再生過程におけるSix4およびSix5の役割―mdxマウスにおいてSix4及びSix5遺伝子の欠損が与える影響 (1) 筋の機能や再生―mdxマウスは運動負荷を与えた場合に、野生型と比べて大きな筋力の低下が生じることが知られている。こうした筋力低下がSix4及びSix5遺伝子の欠損によって影響を受けるかどうか解析を行ったところ、運動負荷1日後および2日後の筋力低下が欠損マウスで有意に減少した。 (2) 寿命―mdxマウスは、野生型に比べて寿命が短いことが知られている。Six4及びSix5遺伝子の欠損が寿命に影響するかどうかを調べたところ、mdxマウスの寿命が588±54日であるのに対して、Six4及びSix5遺伝子の欠損を導入したマウスは786±29日(n=25) となり33.8% の寿命伸長が見られた。 2. ジストロフィン遺伝子欠損を補償する変化の可能性 mdxマウスでは、正常なジストロフィン遺伝子産物が合成されないために、骨格筋の異常が生じる。Six4及びSix5遺伝子の欠損が、ウトロフィンの合成を促進して、筋ジストロフィーの症状を改善する可能性が考えられた。これを検討するために、ウトロフィンの発現パターンを免疫染色で比較した。その結果mdxマウスとSix4及びSix5遺伝子の欠損を導入したマウスとの間でウトロフィンの発現パターンに大きな差は見られなかった。従って、ウトロフィンによる機能相補は考えにくい。
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Research Products
(3 results)