2014 Fiscal Year Research-status Report
Ras下流シグナルの種類および強度に依存する内皮・上皮組織形成機構の解明
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25460263
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
市瀬 広武 東京大学, 医科学研究所, 講師 (10313090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市瀬 多恵子 東京大学, 医科学研究所, 助教 (00396863)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Ras / トランスジェニックマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
Rasシグナルの破綻は、癌や形態形成異常などの疾患を引き起こす。しかし、Ras下流における、複数のシグナル経路の役割に関する理解は進んでいない。本研究では、野生型Rasのマウス生体での過剰発現が、Rasシグナルの増強と、それに伴う形態形成異常を引き起こすことを利用して、Ras下流シグナルの役割を明らかにすることを目的としている。具体的な研究実施計画は次の通りである。1)野生型H-RasあるいはH-Rasイフェクタードメイン変異体をCre組換えに依存してコンディショナルに過剰発現するマウスを用いて、血管・リンパ管・皮膚の形成異常の有無や性状を比較する。2)in vitroの実験によって、分子レベルでのRas下流イフェクター経路の役割を明らかにする。 平成26年度における研究実績は次の通りである。野生型H-RasをCre組換えに依存してコンディショナルに過剰発現するトランスジェニックマウス、CGHマウス(Ichise et al., 2010)においてトランスジーンが組み込まれているゲノム領域が、トランスジーンの発現を抑制せず、かつ遺伝子改変による正常発生への影響が問題とならないゲノム領域、いわゆるsafe harbor領域であることを明らかにした。当該ゲノム領域を標的としたジーンターゲティング法によって変異型H-Rasトランスジェニックマウスのシリーズを作成した際の結果を加えて、研究方法論に重心を置いた研究成果をまとめ、論文として公表した(Ichise et al., 2014)。本研究成果は、遺伝子改変マウス作出技術の向上に寄与するのみならず、本研究課題におけるRasシグナル解析の生体での実験系がよくコントロールできていることを裏付けるものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Rasの下流シグナル経路の役割についての、血管・リンパ管形成異常を指標とした検討、皮膚・毛胞形成異常を指標とした検討は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
Rasの下流シグナル経路の役割についての、血管・リンパ管形成異常を指標とした検討、皮膚・毛胞形成異常を指標とした検討を、引き続き推進する。
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Causes of Carryover |
平成26年度では、研究成果のとりまとめ、および形態形成異常の組織学的解析を優先させたため、細胞培養実験での出費が抑えられた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
遺伝子改変マウスの維持、遺伝子改変マウスに由来する内皮細胞、表皮細胞の培養を行うため、マウス飼育・維持費と細胞培養に要する費用に充当する。
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Research Products
(1 results)