2014 Fiscal Year Research-status Report
細胞膜ドメイン機能を制御するシグナル及び代謝基盤の解明
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25460385
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山内 祥生 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00444878)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 鋼一 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80211530)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がん / シグナル伝達 / 代謝 / mTOR |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜ドメインは、癌細胞の悪性形質発現に極めて重要な役割を果たしているが、その構築や維持に関する詳細なメカニズムはあまり知られていない。本研究課題は、メラノーマ細胞を中心とする癌細胞における細胞膜ドメイン機能を制御するシグナル及び脂質代謝を中心とした代謝基盤を理解し、悪性腫瘍に対する新しい治療戦略を見いだすことを主な目的としている。平成26年度は、以下の結果を得た。新規SREBP阻害剤がヒトメラノーマ細胞の増殖能や運動能、浸潤能に与える影響について解析を行った。その結果、新規SREBP阻害剤がヒトメラノーマ細胞の増殖のだけでなく、運動能や浸潤能も顕著に抑制することを明らかにした。さらに、新規SREBP阻害剤が、ヌードマウスに移植したヒトメラノーマ細胞の腫瘍増殖に与える影響についても解析を試みた。まず、SREBP阻害剤の投与時間を決定するため、ヌードマウスに移植したヒトメラノーマ腫瘍においてSREBPがいつ活性化されているか検討した。その結果、腫瘍においてSREBPは明期により活性が強いことが示された。この結果を踏まえ、ヌードマウスにヒトメラノーマ細胞を移植後、腫瘍が一定の大きさに成長した段階で、SREBP阻害剤を4週間、明期にマウスに投与した。その結果、新規SREBP阻害剤がマウスの体重などには影響を与えることなく、腫瘍増殖能を顕著に抑制した。これらの結果から、SREBP依存的な代謝がヒトメラノーマ細胞の悪性形質の発現に極めて重要な役割を果たしていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に記載した研究が順調に進展している。本年度は、特にマウスに移植したヒトメラノーマ細胞の増殖におけるSREBPの重要性について解析を行い、良好な結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
新規SREBP阻害剤がヒトがん細胞の悪性形質を抑制するメカニズムについて、細胞膜ドメインで機能する分子やSREBPによって制御される代謝産物によって調節を受ける分子に着目して、解析を進める。また、mTORシグナルが小胞体コレステロールを制御するメカニズムについても解析を進める。
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Research Products
(8 results)