2015 Fiscal Year Annual Research Report
医学生向け多職種連携に関する医学教育カリキュラムの研究
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25460607
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
川畑 秀伸 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20325864)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前沢 政次 北海道大学, －, 名誉教授 (90124916)
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| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | 多職種連携教育 / 地域基盤型医学教育 / 高齢者医療 / 地域医療 / 卒前教育 / インタビュー調査 / プライマリ・ケア / カリキュラム開発 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
研究目的は、医学生向け多職種連携教育について医療者からインタビュー調査を行い、現状に基づいた実行性のあるカリキュラム作成である。27年度は、カリキュラムの部分的試行と改訂を行った。また、「多職種間の連携構築の方法」に関する調査分析、さらに、終末期医療での多職種連携の教育内容を探った。これらの成果を論文公表（国内誌2件）と学会報告（国内学会2件）で行った。以下、簡潔に紹介する。
多職種連携カリキュラムは、高齢者医療を題材に医学部4年間で履修する。教育目標は、知識（用語の定義、各職種の役割、連携の枠組み、臨床判断、地域資源、コミュニケーション）と技能・態度（傾聴・説明の仕方、フィードバックの仕方）である。方法は、講義6回で知識を扱い、症例検討演習4回で連携の枠組み、臨床判断、グループダイナミックスやコミュニケーションを学ぶ。そして、臨床実習を通して連携の実際（他職種の業務、検討会や各種事業、医療資源の実際）を経験する。評価は、他職種による観察評価と記述・論述試験を用いて判定する。
「多職種間の連携構築の方法」に関する探索的研究は、研究当初からの調査の分析である。4地域の医療職26名を対象に、「地域包括ケアにおいて多職種連携を促進するために何が必要か」を個別インタビューで尋ね、内容分析を行った。連携促進の要点として、1）2種類の会議の設定、2）良好なコミュニケーションの構築、3）調整役やリーダーの存在、の3つのテーマが明らかになった。これより、調整役やリーダーの理解や育成といった点も教育内容として重要であることが示唆された。
4つの終末期の症例を検討した結果、多職種連携で重要なことは、患者や家族を含めたチーム内でのコミュニケーション（情報共有と意思統一）であった。良好な医療チームの形成には、医師が主導でチームをまとめ、振り返りを通じてチームやメンバーの能力向上が重要であった。
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