2013 Fiscal Year Research-status Report
シミュレーション教育の導入による効果的な老年医学教育法の開発
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25460612
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
金子 英司 東京医科歯科大学, 医歯学教育システム研究センター, 准教授 (10302853)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 医学教育 / 老年医学 / シミュレーション / インターネット / パソコン教材 / 模擬患者 / 全国調査 / 認知症 |
Research Abstract |
(1)老年医学教育に関する調査研究については、老年医学を専門に行う講座の存在する大学と存在しない大学における老年医学教育の現状について、アンケート調査項目の選定を行なった。(2)出身大学の老年科の有無による研修医の学習到達度の比較調査について調査方法の検討を行った。(3)本学におけるクリニカルクラークシップでの老年病内科ローテーションの有無による医学生の学習到達度の比較調査で、卒業試験の成績に相違があるか検討するために試験問題の作成と倫理委員会の申請の準備を行った。(4)老年医学のシミュレーション教育の開発のために、認知症の医療面接のシナリオを作成して、本学で医療面接を担当している「つつじの会」の模擬患者(SP)の協力を得て認知症の模擬患者のシミュレーション教育の可能性を検討した。(5)2014年1月に岐阜大学と共催で本学で開催した「第51回医学教育セミナーとワークショップ」において、「老年医学のシミュレーション教育」というワークショップを開催した。その中で本学のインターネット教育システムWebClass上で使用できる、認知症のビデオ教材を作成して教材を用いた学習の実習を行ない、教材作成の実習も行った。学生用ビデオ教材を作成して、その評価を行うための準備をした。(6)同ワークショップで、長寿社会文化協会の協力を得て、高齢者疑似体験「うらしま太郎」および高齢者認知症疑似体験の実習を行い、その評価を行った。(7)高齢者疑似体験は以前から学生実習で行ってきたが、ワークショップで参加者の評価の高かった高齢者認知症疑似体験も次年度より学生実習で行うこととし、同セットを購入した。今後、その教育効果を検討する。 (1)の全国調査、(2)の研修医調査、(3)(7)の学生調査等について倫理委員会の申請を行い、次年度に調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
老年医学教育に関する全国調査、研修医調査、学生調査等を行うための準備を行ったが、アンケート調査そのものは次年度に見送りとなった。認知症の医療面接のためのシナリオ作成、模擬患者教育を開始し、パソコン教材の作成、高齢者認知症疑似体験セットの購入等を行い、来年度以降の足掛かりを作ることができた点はおおむね順調であった。
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Strategy for Future Research Activity |
アンケート調査については来年度に倫理委員会の申請を行い、全国調査、研修医および学生の調査を開始する。パソコン教材の開発および認知症の医療面接についてはさらに内容の改良を行い、学生への調査実施に向けた準備をする。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
一部の消耗品費の支払いが4月となり、事務手続きの関係上、次年度の使用額として計上されているため。また、本年度に施行予定だった全国調査が来年度に持ち越され、本年度及び次年度に渡って行われるシミュレーション教材の購入及び作成等について、本年に実施された分が予定より少なく、その経費が次年度に持ち越されたため。 事務手続き上計上されていない経費については、次年度の消耗品費として計上する。また、全国調査およびシミュレーション教材の購入や作成を行う予定である。
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