2015 Fiscal Year Annual Research Report
シミュレータの遠隔操作による小児救急医学教育の効果について
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25460614
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
太田 邦雄 金沢大学, 医学系, 准教授 (00303280)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児救急 / 医学教育 / シミュレーション / コミニュケーション / デブリーフィング |
Outline of Annual Research Achievements |
シミュレーターの遠隔操作による教育を方法論として確立し、現場に操作者がいる場合と同等の満足感があることを、報告して来た。また、医学生に対する我々の小児急性期医療のシミュレーション教育は、チームワーク・コミュニケーションの技術を改善することを示した。 一方遠隔教育の導入によって他施設の指導者の教育方法を眼前にし、指導者同士の協働作業、学び、シナリオの共有が果たされ指導者育成の効果が期待できる。したがって自施設に指導者がいなくとも遠隔教育システムを用いて、on siteの指導者を遠隔参加者が評価する(あるいは逆に遠隔指導者をon site参加者が評価する)ことによって指導者育成が可能になる。指導者の評価についてDASH(Debriefing Assessment for Simulation in Healthcare)法を用いて検討するための基礎研究を実施した。すなわち、小児科臨床実習中の医学部5年生に2回のシナリオセッションを含む、60分間のシミュレーショントレーニングを行い、終了後にデブリーフィングのデブリーフィングを行った。連続するセッションで、デブリーフィングをDASHにて評価(評価者用、指導者用評価フォームを用いる)して検討した結果、指導力の向上を認めた。 本年度は最終年度にあたり、本研究成果を医学教育全体に還元するため、ワークショップ形式のシミュレーショントレーニングプログラムを開催した。さらにシミュレーション教育を行っている教育機関・病院間の連携のためのセミナーを同時に開催し、シナリオ、教育手法を共有するプラットホームを整備した。来年度以降の継続が期待される。
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