2015 Fiscal Year Annual Research Report
TMレジスタンス/FXa・ATレジスタンスによる血栓傾向の新規検出検査法の開発
Project/Area Number |
25460683
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 明 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30135371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 哲人 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40161913)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 病態解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
トロンボモジュリンのよるフィブリノゲン凝固能制御に抵抗性を示したプロトロンビンp.596Argのコドン(CGG)の1塩基置換変異体由来トロンビンについて、トロンボモジュリン固相化センサーチップを用いて分子間相互親和性解析と昨年度開発したフィブリノゲン凝固能制御作用を指標にしたトロンボモジュリンレジスタンス解析法を比較した。プロトロンビンp.596Arg(野生型)の1塩基置換変異体由来トロンビン(596Leu、596Gln、596Trp、596Gly)は分子間相互作用解析においても596Argトロンビンに対して低親和性を検出した。今回開発したフィブリノゲンに対する凝固能を指標にしたトロンボモジュリンの抗トロンビン効果解析法において、変異体由来トロンビンのトロンボモジュリン抵抗性はトロンビン分子の1アミノ酸置換が低親和性を示すことが原因となっていることが推測された。 野生型および各変異体トロンビンにおけるトロンボモジュリンのフィブリノゲン凝固能抑制効果とトロンボモジュリン固相化チップを用いた分子間親和性解析の結果からトロンボモジュリンとの親和性が高いほどフィブリノゲン凝固抑制効果は高い傾向にあることが評価可能と思われた。 血漿由来精製第X因子を組織因子・Caイオン共存下で活性化第VII因子を用いて生理的に活性化後アンチトロンビン(AT)を加えて経時的に残存活性化第X因子(FXa)活性を測定するFXa・ATレジスタンス検出検査法を検討・考案した。野生型およびATとの親和性に影響することが報告されているp.372Arg(野生型)、372Ala、372Pro、372Leu、372Trp、372Gln、372Gly各変異体を各発現ベクターをHEK293細胞に遺伝子導入し作製した。培養液中に分泌されるFXを検体として用いて開発した検査法を実施し、FXa・ATレジスタンスが検出できることを確認した。
|