2014 Fiscal Year Research-status Report
臨床検査分析前変動の系統的再評価とデータ・レポジトリーの構築
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25460688
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
清水 慶久 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80403674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市原 清志 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10144495)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 臨床検査変動要因分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、対象となる分析前変動要因のうち、(1)採血直前の歩行・体動・体位(臥位・座位・立位)の影響 [対象者は7名とし、①臥位30分後に初期採血を行う。続いて、②座位の姿勢を30分、③通常速度(時速4km)の歩行を30分、④座位の姿勢を30分、最後に⑤臥位を30分間とる。この間、翼状針を留置し、5-10分おきに計13回、各4.5ml(化学・免疫検査4ml,CBC 0.5ml)合計58.5mlの採血] 実施した。 また、検体保存の影響の調査では、7名のボランティアに対し、(1)血清試料成分の安定性 [血液の血清分離後の検体保存温度と時間の影響に関して、採血直後,1日後,3日後,7日後,14日後,28日後,56日後経過後、保存条件の影響度を分析]、(2)全血試料の安定性 [血球計測に及ぼす検体保存温度と時間の影響] を実施した。 これらの実験から得られた試料は(歩行・体動・体位の影響:約150検体,血清試料成分の安定性:約350検体)、-80℃に保存し、測定精度を統一するため一括測定する予定である。 なお、歩行・体動・体位の影響:約150検体、全血試料の安定性:約90検体は当日測定済みである。 さらに、追加実験として、微量採血部位によるCBC検査値への影響 [8名のボランティアより、示指,中指,薬指の3か所からの指尖採血 (EDTA-2K)各35 ulと正中静脈からの全血採血(EDTA-2K) 2 mlの異なる4か所からの試料が血球計測に及ぼす影響] についても追加して実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度は、ボランティアからの試料採取が予定通り進まなかったが、今年度は順調に進行し、さらに追加実験として、微量採血部位によるCBC検査値への影響についても来年度実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度前半中には、(1)採血直前の歩行・体動・体位,(2)血清試料成分の温度安定性,(3)全血試料の温度安定性の各実験より得られた試料約500検体について、35-40項目の測定を実施する。さらに、微量採血部位によるCBC検査値への影響に関する調査も実施する予定であり、変動要因のより詳細な調査・解析が可能となった。 すべての分析が終了次第、分析結果の解析処理、学会発表する予定である。
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Causes of Carryover |
分析が遅れたため、予定していた学会発表ができなかったことから、旅費について未使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度には、学会発表ならびに論文発表予定しており、これらにかかる経費について充当する。
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Research Products
(3 results)