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2014 Fiscal Year Research-status Report

慢性骨髄性白血病細胞を1細胞レベルまで検出可能な病態モニタリング技術開発

Research Project

Project/Area Number 25460699
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

佐藤 恵理子  順天堂大学, 医学部, 准教授 (60398675)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小松 則夫  順天堂大学, 医学部, 教授 (50186798)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywords病態モニタリング技術 / 慢性骨髄性白血病 / キメラ遺伝子
Outline of Annual Research Achievements

本研究課題では,ゲノムDNAからBCR配列をもつDNA断片のみを選択的に濃縮し,これを次世代シークエンサーによって網羅的に解析することで,従来のBCR/ABL遺伝子定量技術では不可能であった,CMLの再発を予測可能なレベルまで定量できる新規病態モニタリング技術を構築することを目的とする。平成26年度では,平成25年度の結果を踏まえ,設計したプローブによるBCR配列の選択的濃縮の条件検討と,細胞株を用いたBCR/ABL遺伝子定量技術構築の検討を実施した。
まず,CML由来の細胞株(K562株,KCL-22株,TCC-S株)より抽出したゲノムDNAより設計したDNAプローブを,上記細胞株のパラフィン包埋サンプルより抽出したDNAとハイブリダイゼーションさせ,これを回収した。回収後のサンプルを鋳型として,BCR,BCR/ABL,RNase Pを標的とするプライマーセットで増幅を試みたところ,BCRとBCR/ABLのみが増幅されることを確認できた。続いて,上記の細胞株のBCR/ABL融合点を標的とした定量系を構築した。K562株,KCL-22株,TCC-S株より抽出したゲノムDNAを,BCR/ABLキメラ遺伝子を有さない細胞株であるSET-2株より抽出したゲノムDNAと様々な比率で混合し,測定サンプルとした。これを用いて,構築した定量系でキメラ遺伝子の検出感度と検討したところ,いずれの細胞株においても10コピー未満のキメラ遺伝子を検出できることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定ではCML患者検体をもちいたパイロットテストをおこなう予定であったが,実際には,CML細胞株3種について,ゲノムDNAからBCR配列をもつ領域のみを濃縮する技術を構築したことと,それに基づいた腫瘍細胞の検出技術を構築するに留まった。
しかしながら,検出系のプロトタイプが構築できたことにより,CML患者由来のサンプルを用いる検討への応用は速やかになされるものと考えられ,平成26年度の目標には到達できなかったものの,概ね順調に進展できているものと結論した。

Strategy for Future Research Activity

構築した検出系はプロトタイプであり,検証とブラッシュアップが必須である。最終年度では,患者検体の利用を含め,安定して高感度にキメラ遺伝子を検出できる系に発展させることを目標とする。

Causes of Carryover

主として,次世代シークエンサーの解析費用として確保していた資金であるが,ゲノムDNAから特定の配列のみを濃縮する技術の構築に予想より時間がかかり,次世代シークエンサー解析を十分量実施するに至らず,おおよそ解析1回分の余剰金が発生したため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

上記のとおり,次世代シークエンサーの解析費用に充当する。平成27年度では構築した検出系のブラッシュアップ,および患者検体への応用を見込んでいるため,次世代シークエンサーを用いる解析が増えることが予測されるため,研究期間内に使いきれるものと考える。

URL: 

Published: 2016-05-27  

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