2015 Fiscal Year Annual Research Report
環境癌における3p21領域ゲノム構造異常の詳細解析
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25460710
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
江見 充 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90221118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉置 知子 (橋本知子) 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10172868)
吉川 良恵 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (10566673)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ゲノム再構成 / 悪性中皮腫 / BAP1 / SETD2 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度構築した3p21領域の高解像度ゲノムコピー数解析用CGHアレイを用い、合計で腎細胞癌6検体と悪性中皮腫33検体のコピー数解析を実施した。後者については、Laser Capture Microdissectionにより、正常組織の混入率低下を心がけた。両腫瘍のゲノム再構成の状況は大きく異なり、腎細胞癌では3p21全体に及ぶと思われる1アレル欠損が見られるのみであったが、悪性中皮腫検体ではoscillating copy-number patternsが観察され、61%(20/33)の検体に2アレル欠損が観察された。2アレル欠損が見られた20検体内では1検体でのみ欠損が観察された遺伝子を含め合計46遺伝子の欠損が検出され、多くは個々に独立に欠損していた。3p21領域内の2アレル欠損位置には2つのクラスターが見られ47-48 Mb (SETD2, SCAP) と 52-53 Mb (BAP1, PBRM1) に集中していた。SCAPの欠損は特定intron領域で生じたが、他の遺伝子では欠損位置は検体間で異なった。悪性中皮腫ではSETD2, SMARCC1, BAP1 PBRM1について、NGSシーケンス解析による変異検出を実施したところ、SMARCC1を除き、これら遺伝子は複数検体で点突然変異や数塩基の挿入/欠失などの変異も検出された。NGSシーケンスデータを用いたコピー数解析も実施し、2アレル欠損頻度はシーケンスレベル頻度より多いか、同等であった。
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[Journal Article] High Incidence of Somatic BAP1 Alterations in Sporadic Malignant Mesothelioma.2015
Author(s)
Nasu M, Emi M, Pastorino S, Tanji M, Powers A, Luk H, Baumann F, Zhang YA, Gazdar A, Kanodia S, Tiirikainen M, Flores E, Gaudino G, Becich MJ, Pass HI, Yang H, Carbone M.
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Journal Title
Journal of thoracic oncology
Volume: 10
Pages: 565-576
DOI
Peer Reviewed
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