2015 Fiscal Year Annual Research Report
児童と保護者の栄養知識を問う質問票開発および栄養知識と栄養摂取の関連の定量的評価
Project/Area Number |
25460740
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
朝倉 敬子 東京大学, 大学院情報学環, 助教 (40306709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 敏 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70275121)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 食育 / 栄養知識 / 栄養摂取 / 児童 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25年度に栄養知識を定量的に測定する質問票を小学校低学年用、小学校高学年用、成人(保護者)用の3種類作成し、パイロット調査を実施して質問項目の調整、使用可能性の確認をした。平成26年度に沖縄県Y町の4小学校において、1-6年生児童とその保護者を対象に、前出の栄養知識質問票と簡易型自記式食事歴法質問票への回答をお願いし、児童1207名(全児童数1944名、参加率62.1%)、保護者316名(全世帯数1382世帯、参加率22.9%)からの研究参加同意と質問票への回答を得た。各小学校から、学校健診データの提供も受けた。 平成27年度には、前年度までに収集したデータの解析および発表を中心に研究を遂行した。栄養知識質問票はおおむね70%の正答率となるように設計したが、実際の正答率は低学年児童77.5%、高学年児童68.6%、保護者70.3%とほぼ予定に近い結果が得られた。栄養知識の程度は食品摂取量と関連があった。児童の野菜摂取量は保護者の栄養知識および児童の栄養知識のそれぞれが高い(すなわち栄養知識質問票正答率が高い)と多く、また保護者と児童の両方の知識が高い場合に最も多かった。また、栄養知識と食品摂取量との関連には男女差がある可能性も示唆された。たとえば、果物は女児においては保護者・児童自身の栄養知識が高い場合に摂取量が多くなる傾向が見られたが、男児ではこの関連は認められなかった。児童の栄養知識レベルに関連していた因子は、家族との会話の豊富さ、外食頻度、日常の献立の構成、味への注意の程度、栄養成分表示の認知・使用などであった。因子により因果の方向は異なるものと考えられる。 上記を中心とする解析結果を論文化し、学術雑誌に投稿中である。また、沖縄公衆衛生学会、日本疫学会学術総会で発表を行った。平成28年度には日本健康教育学会学術大会で発表の予定である。
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Research Products
(3 results)