地域枠出身医師の進路に関するコホート研究

2014 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 25460803
• Research Institution: Hiroshima University
• Principal Investigator: 松本 正俊 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 寄附講座准教授 (40348016)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 前田 隆浩 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40284674)
• Project Period (FY): 2013-04-01 – 2018-03-31
• Keywords: 地域医療 / 地域枠 / 奨学金 / コホート研究 / へき地医療 / 医学教育 / 医療政策

Outline of Annual Research Achievements

当研究は地域枠出身医師および都道府県奨学金受給医師の義務遵守状況、就業地、診療科を追跡し、一般医師のそれらと比較することを目的としたコホート研究である。平成26年度は以下の調査を行った。
①平成25年11月に行った予備調査の結果をもとに平成26年5月に39都道府県および23大学へ調査票を送付し、新卒の奨学金受給医師および地域枠出身医師への転送を依頼した。転送された質問票を受け取った奨学金受給医師および地域枠出身医師計241名から医籍番号等の情報を含む回答を回収した。これら情報は研究補助員により研究事務局のコンピュータに打ち込み、保存した。
②同時期に上述の39都道府県および23大学に対して、新卒の奨学金受給学生および地域枠出身学生の医師国家試験合格者数および奨学金返還者数に関する調査を行った。結果として平成26年3月～5月の期間に奨学金返還した者は全奨学金受給者446名中3名であった。また国家試験合格率は奨学金あり非地域枠95.2%、奨学金なし地域枠96.4%、奨学金あり地域枠97.9%であり、厚生労働省によって公表されている新卒者全数の合格率93.9%より高かった。
③平成27年度の調査に向けて平成26年11月に予備調査を行い、平成27年度に卒業予定の奨学金受給医学生のいる都道府県、同卒業予定の地域枠医学生のいる大学医学部を特定し、その人数の把握も行った。

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成26年度の研究実施項目として挙げた項目はすべて実施したため。

Strategy for Future Research Activity

当初の研究計画どおりに遂行する。

Causes of Carryover

平成25年度、26年度とも予定していた備品や消耗品の購入額が予定額よりも少なくて済んだため。また出張費も予定額よりも少なくて済んだため。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成27年度に研究補助員の雇用に伴う経費、および消耗品の購入費として使用する予定である。