2014 Fiscal Year Research-status Report
南アジアにおけるフィスチュラ治療による生活の質の改善:ポストMDGsの女性の健康
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25460807
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
松山 章子 長崎大学, 国際健康開発研究科, 教授 (70404233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 聰 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (00342907)
青山 温子 名古屋大学, 大学院医学系研究科国際保健・公衆衛生学教室, 教授 (40184056)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 女性の健康 / フィスチュラ / 子宮脱 / 失禁 / バングラデシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度から、バングラデシュにおける政情不安(首都ダッカ及び、全国規模でのストの多発)のため死傷者もでる状況で、在外日本大使館からは渡航を検討あるいはバングラデシュ滞在中は外出を控えるよう指示も出ることが続いたため、プロジェクトの進捗が滞った。しかし、そのような状況の中、研究協力先であるBRAC大学公衆衛生大学院等の協力を得て、BRAC大学における研究計画書の倫理審査(許可済)を終え、研究実施のためのデータコレクターの研修等を開始した。現在までに行った主な活動と成果は以下のものである。 1)長崎大学国際健康開発研究科倫理審査を通過した研究計画書を、BRAC大学公衆衛生大学院において審査、修正、許可を得た。【2015年4月1日、Ethics Reference No.49】 2)現地調査チームの編成(公募、面談、決定、TORの作成など)【リサーチアシスタントの採用2015年3月】 3)調査地域において、フィスチュラ、子宮脱、失禁の疑い患者を発見し報告するBRAC地域保健ボランティア、ボランティアから連絡を受け症状を確認し医療施設へリファーする保健ワーカー、BRACクリニックで上記3疾患に関して確定診断を行う医師、の3種類の人材に対して、調査実施に必要な知識と技術を訓練するためトレーニングワークショップ開催に関しての情報収集、活動計画策定、関係者の調整などを行った【2014年4月から断続的に実施。政情不安による一時的中断、延期等を繰り返しながら、最終的に2015年5月には実施予定】 4)上記トレーニングワークショップにおいて使用するトレーニングマニュアル作成のための情報収集、情報アップデート等【2015年4月中旬、トレーニングマニュアル完成】
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実施国であるバングラデシュにおける政情不安(外務省危険情報等参照)
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最終年であるが、バングラデシュの政情は引き続き先行き不透明であり、未だストライキが頻発している。ただし、現在研究実施が可能なように協力先(BRAC大学公衆衛生大学院)とスカイプや出張等で打ち合わせをして実施体制を確立した。出来る範囲で出張を行い、且つTV会議、スカイプ等でデータ収集の進捗をモニタリングしながら、スムーズな実施を試みる。また今年度中期をめどに、データ収集のレビューを行い、その後のデータ分析が行えるよう調整をする。
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Causes of Carryover |
H25年度から頻発していた政治的ストライキによるバングラデシュの政情不安は、今年度も同様の状況で、在日本大使館からは渡航の是非を考えるよう勧告が出ることがあった。そのため、出張がなかなかできず、打合等もTV会議やスカイプ等で出来る範囲でおこなったが、計画通りの活動実施は不可能となった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記のような厳しい環境の中で、様々なコミュニケーション手段(スカイプ等)を駆使して調査準備を行ってきた。現在、データ収集のためのデータコレクターの訓練計画を立案し、その実施までこぎつけている。今後は、情勢を注意深く見守りながら、出来る範囲で出張し、データ収集のモニタリングを行い、その後の分析をスムーズに行えるよう努力する。
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