2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢労働及び非正規雇用形態の高い清掃業務における作業改善と暑熱負担軽減
Project/Area Number |
25460823
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka International University |
Principal Investigator |
佐藤 智明 大阪国際大学, 公私立大学の部局等, 教授 (30205942)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 辰樹 龍谷大学, 社会学部, 教授 (20268121)
榎原 毅 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50405156)
高西 敏正 北九州市立大学, 文学部, 准教授 (90244673)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 労働安全マネジメントシステム / 高齢労働 / 熱中症 / 清掃作業 |
Research Abstract |
改善プログラムを作成するには、現状を検証する必要がある。そこでまず清掃現場の視察を実施し、大まかに問題点を抽出した。その後、そのエリアの責任者及び清掃スタッフとキックオフミーティングを実施した。内容は自主対応型の改善を実行する為に、現場作業者の訴え、職場改善のための予備知識、そして同じ職場の改善効果事例を紹介し、モチベーションを高めた。そして先ほどのレクチャーを元に、自分達のエリアでの問題点と改善案を、グループをいくつかにわけ実施し、アクションプランを策定した。次に現状把握の為に自己記入式のVAS法(Visial Analogue Scale法)による作業内容の満足度・作業前後の局所負担・作業間の主観的疲労感や暑熱感の質問票を策定した。測定項目は上記の項目に加え、作業姿勢と作業距離測定の為のVTR撮影、体重、鼓膜温度、握力、環境温度、心拍数、脱水量、水分摂取量とした。測定時期は8月から9月初旬とした。測定した項目の分析結果をエリアの責任者及び清掃スタッフに公表し、その結果の見方についてもレクチャーし、意見や改善案をディスカッションした。その意見を踏まえ、共同研究者と共に効果的であると予想される改善案を策定した。 作業環境の改善として、暑熱環境を軽減する為の4つの方策を実施し効果的な1つを選定した。また発汗による水分喪失の補充の為、1部屋清掃が完了するごとに水分補給をすることを提案した。また作業動線も見直し、同じ動線を何度も移動することを避け、清掃距離を短縮するであろう動線を作成した。この効率的な動線を実施するために、カートにある清掃物品を簡易に室内に持ち運べるツールボックスを選定し活用することとした。窓拭きにおける作業姿勢は、特に肩より高い位置での作業や、しゃがみ込み、膝立ちの姿勢が頻発していたことから、窓拭き専用ツールであるスクイジーを採用し、作業姿勢の改善を提案した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に計画していた、スケジュールはほぼ終了することができた。具体的には、自主対応型の改善を実施する為の、現場担当者との数回のミーティングによるディスカッション、質問紙の策定、現状把握の為のベースライン測定、その後の現場担当者への結果報告、そして改善案の策定とスムーズに実施ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度に得られたベースライン結果から検討した改善策を元に、平成26年度より改善プログラムシミュレーションを実施する。改善レクチャーを4月下旬とし、5月から7月までをその改善プログラムの慣行期間とする。その後、改善効果測定を暑熱環境がピークとなる7月から9月初旬に実施する。対象はベースライン測定時と同じ対象者である現場清掃業務担当5名とする。効果測定時の作業内容は、ベースラインの作業と同様とし、測定は平成25年度に現場で実施した項目を再測定する。測定項目は、自己記入式のVAS法(Visial Analogue Scale法)による作業内容の満足度・作業前後の局所負担・作業間の主観的疲労感や暑熱感、作業姿勢と作業距離測定の為のVTR撮影、体重、鼓膜温度、握力、環境温度、心拍数、脱水量、水分摂取量とする。その後ベースラインとの比較検討の為に統計処理を実施し、改善手法の有用性、有効性、便宜性を検証する。 効果測定の結果について、調査対象現場のスタッフに結果の意味合いも含め報告する。その報告後、グループ討議を実施し、更なる改善の為の意見交換を実施する。 研究成果については、最終年度となる平成27年度中に産業衛生関連分野の学会にて発表をする。同時にその分野の専門誌に投稿する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今回の研究における予備調査の結果を、昨年5月開催の国際学会(第24回日中韓産業保健学術学会:中国四川省成都市)にて発表エントリーしたが、鳥インフルエンザの影響で急遽中止になったため、旅費が残った。また人件費についても測定協力者も学生が協力し、また統計処理も共同研究者で実施したために費用が発生しなかった。今年は改善効果の測定および統計処理のための研究協力者の人件費発生、また前年度発注し、納期待ちであった改善のための機器類購入のために費用が発生する。 昨年度購入予定であった改善のための機器類は7月までに入荷予定であり物品費用が発生する。また改善効果測定は8月から9月にかけて実施する為、その間に謝金が発生する。改善効果測定後に統計処理を実施する為、研究協力者の謝金が発生する。
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