2015 Fiscal Year Annual Research Report
外国人救急医療に対応する多言語医療会話支援支援モデルシステムの開発と臨床応用
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25460843
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
松尾 博哉 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60229432)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 多言語医療会話支援ソフトウエア / 救急医療 / 在住外国人 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,平成26年度までに、医療通訳者に残る課題である即時性,簡便性,普遍性,医療経済的観点を克服する救急医療現場に対応した多言語医療会話支援ソフトウエアを開発した.具体的には,主訴,現症,検査,治療,説明,異文化や医療制度の相違などがコンピュータ上で日本語と外国語相互にリアルタイムで翻訳でき,患者と医師がそれらを共有できるものである.その主な機能および諸元は以下の通りである.a)セキュリティ機能:IDとパスワードによりセキュリティの確保.b)搭載可能文例等:産婦人科および小児救急の2診療科,英語,中国語,スペイン語およびポルトガル語の4言語.c)質問簡易検索・選択:3回以内のクリック操作により選択可能な質問簡易検索選択機能.d)画面ナビゲーション機能.e)翻訳文同時表示機能:質問選択と回答選択肢を同一画面.f)同時マーキング機能:選択された回答肢を,日本語および翻訳文双方にマーキング. g)一覧表示機能:診療時に選択された質問および回答を選択した時間順に一覧表示. h)印刷機能:一覧表示された質問および回答を印刷可能とする機能. i)データ保存機能:各診療における使用記録をデータとしてシステムに保存可能とする機能. j)保存データの検索,削除,再入力機能:保存された使用記録のデータを簡易に検索,削除,および再入力. k) カスタマイズド機能:既搭載の文例,翻訳文の内容や表示順序の変更が可能. 本年度は、ニーズの多いベトナム語による対応をシステム機能に追加、機能の拡充を図った。さらに、他領域への機能拡張として、分娩後退院した褥婦の健康状況を把握できる健診現場に対応する機能を追加した。在住外国人褥婦は巡回型保健師訪問を活用できず、健康状況が悪い可能性があるが、本システムの活用で健康向上につながることが期待される。
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Research Products
(4 results)