2014 Fiscal Year Research-status Report
生体表面の硬さ分布と硬結を画像として表示する計測機器の開発
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25460916
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
有馬 義貴 常葉大学, 健康プロデュース学部, 教授 (80309129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬塚 博 静岡大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80176411)
中澤 寛元 常葉大学, 健康プロデュース学部, 准教授 (50387932)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 硬さ / 硬さ測定 / 硬さ分布 / 軟部組織 / 硬結 / 測定器開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】硬さを連続的に測定し、同時に分布を表示するシステムを開発し、その有用性を筋収縮の違いによる硬さ分布の変化で確認した。 【方法】測定部位は左前腕部とし、肢位は掌側面では肩・肘関節屈曲45度で前腕背側を台に接触した状態、背側面では肩関節屈曲45度、肘関節屈曲90度で手掌面を台上に接触した状態とした。長軸測定は上腕骨内側・外側上顆から手関節横紋中央を結ぶ線の近位3~15/24の13点、短軸測定は長軸線を中央とした5mm間隔点の掌側7点、背側9点上とし、掌側は点間を加えた13点測定も行った。測定は掌側弛緩位と対立位、背側弛緩位と小指・中指・第2~4指伸展位で行い、結果は原波形、強度、等高線、3D曲面グラフで表示した。また、背側近位点については超音波画像診断装置(HITACHI ALOKA F37)による撮影結果とも比較を行った。 【結果】掌側では長掌筋の硬さ変化が全グラフに反映され、弛緩位の腱描出は短軸13点測定、対立位の筋描出は短軸7点測定が優れ、遠位の原波形には長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の硬さが確認できた。背側では小指伸筋、総指伸筋の違いが捉えられていた。 【考察】測定密度が高ければ描出力が優れるが、一定動作でも同一筋収縮状態の維持が困難であるため対象に合わせた測定数の設定が重要だといえる。表現法では3次元曲面と等高線グラフの組合せは全体像、原波形は硬さの断面、強度グラフは硬さ焦点の移動の観察に有用と考えられ、硬さの評価はグラフ間の比較だけではなく同一グラフ内での比較が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
連続多点計測装置を完成させ、硬さ分布の表示は全体像を3次元曲面と等高線グラフの組合せで、硬さの断面を原波形で、硬さ焦点の移動を強度グラフで表示するプログラムを製作し、生体応用として小指伸筋、総指伸筋・長掌筋の弛緩・収縮時の硬さ分布の変化を捉え、硬さ検出は約3mmの腱の描出が確認できている。
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Strategy for Future Research Activity |
鍼電極による選択的収縮の取法は、発揮筋力が弱く・細い筋では痛み等の違和感が強かったため、測定対象とする筋の変更あるいは最大発揮筋力を基準とした%発揮筋力時の硬さ測定への変更を検討し、同時に筋硬度変化の差分画像表示プログラムを追加する。
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Causes of Carryover |
モデルに包埋する硬結の大きさを決定するための情報を生体の硬さ測定値に依拠するための実験データ収集を優先し、それに伴い硬結モデル完成と論文の執筆の作業を持ち越した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
データを踏まえて硬さモデルを製作し、論文執筆・英文校正・投稿を行う。
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Research Products
(3 results)