2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel therapy based on epigenetic alterations in Barrett's esophagus
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25460923
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
盛一 健太郎 旭川医科大学, 医学部, 講師 (70455715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水上 裕輔 医療法人徳洲会札幌東徳洲会病院付属臨床研究センター, がん研究部, 部門長 (30400089)
藤谷 幹浩 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80322915)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | バレット食道 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト検体から内視鏡により採取した食道扁平上皮,バレット食道・癌組織をマウス線維芽細胞との共培養によるconditioning reprogramming法(CR法)を用いて初代培養を試みた.サンプリングや培養条件を調整した結果,継代可能な食道扁平上皮とバレット食道癌の初代培養に成功した.次に,既報に従い酸・胆汁酸暴露を行いPhenotypeの変化についてqPCRで評価した.食道扁平上皮細胞由来初代培養細胞は酸・胆汁酸暴露により,ほとんどが細胞死を来して評価不能となったため以降の検討ではバレット食道癌由来の初代培養細胞を用いた.この細胞に対して酸・胆汁酸暴露実験を2回繰り返したところ,再現性をもってCytokeratin 5(CK5)とp63の低下を認めた.以上の結果から,酸・胆汁酸暴露はバレット食道癌由来初代培養細胞の扁平上皮化を抑制する可能性が示唆された.抑制機構の解析について、p63はp53ファミリーの一つであること,p53は翻訳後修飾を受けることから,p63も同様に翻訳後修飾(メチル化、脱アセチル化)を受けている可能性が想定された。そこで、酸・胆汁酸暴露後にp63、CK5を脱メチル化酵素およびアセチル化酵素で処理し、発現を検討したが,有意な変化は認めなかった.現在メカニズムを探索中である.次に,バレット食道・癌発生に関するエピジェネティックに制御されている新規関連分子の探索目的で前述の検体を用いてtranscriptome解析を行ったところ,メチル化との関連が示唆される49遺伝子,アセチル化との関連が示唆される86遺伝子を抽出した.さらに酸・胆汁酸暴露を行った際にそれぞれの解析で有意に同じ変化を示す9個の遺伝子認め,現在各候補遺伝子に対して解析中である.
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