2013 Fiscal Year Research-status Report
ウイルス肝癌微小環境のMDSC、TAM、Treg誘導機構解明による治療法開発
Project/Area Number |
25460970
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
近藤 泰輝 東北大学, 大学病院, 助教 (70455822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉数 英二 東北大学, 東北メディカルメガバンク機構, 非常勤講師 (20509377)
小暮 高之 東北大学, 大学病院, 助教 (70400330)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 免疫細胞 / 免疫抑制細胞 / MDSCs / PS-L1 |
Research Abstract |
肝細胞癌患者より末梢血、肝臓浸潤リンパ球、腫瘍内浸潤リンパ球を単離し、PD-L1陽性、MDSCsの頻度を7カラーフローサイトメトリーにて解析した。結果肝がん患者の末梢血において、PD-L1陽性MDSCsの割合は健常者と比較して有意に増加していた。中でもTNM4の患者において他のステージの患者と比較して有意に増加していた。一方でPD-L1陽性MDSCsの割合はPBMCsと比較して有意に増加していた。 5種類の肝がん細胞株、他癌細胞株、ヒトプライマリー肝細胞と液性因子のみ通過できる条件下(トランスウェル共培養系)でPBMCsを72時間共培養した。結果、肝癌細胞株との共培養にて有意にPD-L1陽性MDSCsは増加した。この中でも強くMDSCsを分化誘導する肝癌細胞株があることを見つけた。既知のMDSCs誘導因子とされるG-CSF、GM-CSF、IL-1β、IL-6、VEGF等10種類のmRNAをreal-time PCRにて測定した。VEGF等がMDSCsの有力な分化誘導因子の候補として同定された。 FACS Aria 2を用いてMDSCs分化前駆細胞の候補ほ同定を行った。各種単球系前駆細胞などを分離して肝がん細胞株と共培養したところimMCsが有力な前駆細胞として同定された。他の細胞についても更に検討を加える予定である。また、分化誘導因子であるが、既知のものだけでなく未知の因子、ウイルス因子なども関与する可能性を考えて検討する予定である。現時点でウイルス複製肝がん細胞株の系の準備がされている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多数の肝細胞癌患者の解析を施行した結果、肝細胞患者において有意にMDSCsの増加が確認された。また、その誘導因子の一部も明らかとなっている。また、MDSCsへ分化する細胞分画も明らかとなっておりここまでの達成度はおおむね順調であると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
さらに検討肝細胞癌患者症例数を増やすとともに、in vitroで網羅的解析で未知のMDSCs誘導因子の探索を行う。VEGFのノックダウン、強制発現などで、肝癌細胞によるMDSCs分化が影響をうけるかの解析を行う。また、NOGマウスに肝癌細胞株とMDSCsを移植することにより肝癌の増殖に影響を及ぼすか、またMDSCsの機能に影響を及ぼすかを解析する。Tregs頻度との相関関係や、各種治療介入を行った際の頻度変化を解析する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究計画通り進んでいるが、中和抗体による阻害実験のみ、次年度にまわしたため中和抗体の購入を次年度まで延長してる。 MDSCs分化誘導因子の候補因子の同定が出来たため、その阻害実験としての中和抗体を購入するために使用する予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] 1(OH) vitamin D3 supplementation improves the sensitivity of the immune-response during Peg-IFN/RBV therapy in chronic hepatitis C patients-case controlled trial2013
Author(s)
Kondo Y, Kato T, Kimura O, Iwata T, Ninomiya M, Kakazu E, Miura M, Akahane T, Miyazaki Y, Kobayashi T, Ishii M, Kisara N, Sasaki K, Nakayama H, Igarashi T, Obara N, Ueno Y, Morosawa T, Shimosegawa T.
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Journal Title
PLoS One
Volume: May 23;8(5):e63672.
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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